北朝鮮の朝鮮中央通信は15日、金正恩氏(中央)が14日に戦術ミサイル兵器システムの生産現場を視察したと報じた=(朝鮮中央通信=聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫

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【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)の妹、金与正(キム・ヨジョン)党副部長は17日、朝鮮中央通信を通じて談話を発表し、北朝鮮が開発している兵器はロシアに輸出するためのものではなく、対韓国用と主張した。

 談話は北朝鮮とロシアの武器取引を「最も荒唐無稽な憶測」とする従来の立場を繰り返し、「私たちの軍事技術力をどこにも輸出または公開する意向はない」と表明。「最近、私たちが公開した放射砲(多連装ロケット砲)やミサイルなどの戦術兵器は、ただ一つの使命のために作られたものだ」とし、「ソウルが無駄な考えをしないようにするために使われる」と言明した。また、急務は「輸出ではなく軍隊の戦争準備」と明らかにした。

 金正恩氏は今月に入り、軍需分野の現地指導を相次いで行っている。10日に放射砲弾の発射実験に立ち会い、11〜12日には第2経済委員会傘下の国防工業企業所などを現地指導。放射砲を搭載する車両を試運転し、新たに開発された小銃で試射した。14日には、戦術ミサイル兵器システムの生産現場を視察した。ロシアへの輸出の可能性を念頭に武器の量産・供給能力をアピールする狙いがあるとの見方がある。