Appleの落とし物トラッカーである「AirTag」が登場して以来、同デバイスを使ったストーカー行為がたびたび報告されています。これを受け、AppleとGoogleが「迷惑位置情報トラッカーの検出」という標準規格を発表しました。これにより、未知のBluetoothデバイスがユーザーを追跡していることが検出された場合、ユーザーに警告することが可能となります。

Apple and Google deliver support for unwanted tracking alerts in iOS and Android - Apple

https://www.apple.com/newsroom/2024/05/apple-and-google-deliver-support-for-unwanted-tracking-alerts-in-ios-and-android/



Google Online Security Blog: Google and Apple deliver support for unwanted tracking alerts in Android and iOS

https://security.googleblog.com/2024/05/google-and-apple-deliver-support-for.html

Apple and Google agree on standard to alert people when unknown Bluetooth devices may be tracking them | TechCrunch

https://techcrunch.com/2024/05/13/apple-and-google-agree-on-standard-to-alert-people-when-unknown-bluetooth-devices-may-be-tracking-them/



AppleとGoogleが、iOSおよびAndroidの両方でユーザーに「未知のBluetoothデバイス」の存在を警告するための標準規格を発表しました。これはユーザーを追跡するためにBluetoothデバイスを悪用することを防ぐためのものです。Appleはこの機能をリリースされたばかりのiOS 17.5に実装済み。iOS 17.5のリリースノートでは以下のように記述されています。

トラッキング通知

・プラットフォームを越えたトラッキング検出機能により、ユーザのものではないBluetoothトラッカーがそのユーザと一緒に移動している場合、そのデバイスがペアリングされているオペレーティングシステムに関わらず、ユーザに通知を送信



なお、Googleは2017年6月にリリースされたAndroid 6.0以降ですでに同様の機能を実装しています。

これにより、デバイスがペアリングされているプラットフォームに関係なく、未知のBluetooth追跡デバイスが時間の経過と共に移動していることが確認された場合、ユーザーはデバイス上で「『アイテム』が一緒に移動しているのが見つかりました」という警告を受け取ることになるそうです。

Appleは「ユーザーが自分のiOSデバイスでこの警告を受信した場合、他のユーザーのAirTag、探すネットワーク対応アクセサリ、その他の業界仕様と互換性のあるBluetoothトラッカーがユーザーと一緒に移動していることを意味します。ユーザーが借りているアイテムにトラッカーが添付されている可能性がありますが、そうでない場合、iPhoneはトラッカーの識別子を表示し、トラッカーに音を鳴らしてトラッカーを見つけやすくし、無効にする手順にアクセスできます。Chipolo、eufy、Jio、Motorola、PebblebeeなどのBluetoothタグメーカーは、将来のタグで互換性を持つことを約束しています」と記しています。



なお、AppleはAirTagとサードパーティー製の探すネットワーク対応アクセサリは、両方とも業界初のプライバシーと安全保護を備えて設計されていることをアピールしており、今後もユーザーの安全を守るためにこれらの保護を革新・補完することに引き続き取り組んでいくと約束しています。

Appleは「このクロスプラットフォームコラボレーションは、コミュニティと業界の意見を取り入れた業界初のことであり、メーカーが不要な追跡アラート機能を製品に組み込むことを選択した場合、指示とベストプラクティスを提供します。AppleとGoogleは、このテクノロジーの公式標準を開発するために、『迷惑位置情報トラッカーの検出』ワーキンググループを通じ、インターネットエンジニアリングタスクフォースと引き続き協力していきます」と記しました。