音楽ユニット・MELOGAPPAが5周年イヤーを駆け抜けるーーこれまでの活動で叶えた夢、2人の関係性
2019年4月に結成したYouTuberで音楽ユニットのMELOGAPPAが、今年活動5周年を迎える。メンバーのもりとさくまが「色々な角度から音楽を楽しむ」をコンセプトに、カバー動画をはじめ「長調にしてみた」「短調にしてみた」「ジャンプして一文字ずつ歌ってみた」など、様々な「歌ってみた」に体当たりでトライしている。親しみやすいキャラクターと斬新な切り口、何よりも歌唱力の高さで人気を博し、YouTubeの登録者数は80万人を達成、SNS総フォロワーは100万人を超える(2024年4月現在)。今回はSPICE初登場のもりとさくまに、3月にリリースされた公式アーティストブック『OFFICIAL ARTIST BOOK MELOGAPPA』から6月に行われる野音ツアー『MELOGAPPA LIVE TOUR 2024 “YAON de PARTY”』について話を訊いた。
音楽を、好きに楽しくやればいいんじゃない?
ーーYouTubeチャンネルには本当に多彩な動画がアップされていますが、企画はおふたりで考えておられるんですか?
さくま:それぞれ考えたことを持ち寄って、「やってみようか」みたいな感じですね。
もり:スタッフも入ったチームでアイデア出しをして、「それ良さそう」と企画を決めたりもします。
ーーアイデアを出すために、日々どんなことを考えて過ごしてらっしゃるんですか?
さくま:色んな動画やテレビを見て面白いなと思ったものを「自分たちがやるとしたらどうやるかな」と考えて、「面白い」と思えばやってみます。
ーーアイデアが浮かんだら、とりあえずやってみる?
さくま:浮かんだら、まずもりさんに「やってもいいですか?」と聞いて、嫌だと言わなければやる。
ーー嫌だと言われたら?
さくま:頑張って説得します。「なんで嫌なの?」と聞いていくと、あまり理屈はなかったりするので。
もり:おい。
さくま:それただの感情だよねという(笑)。
もり:そのやり取りを毎回してますね。
ーー「色々な角度から音楽を楽しむ」というテーマは、元々やりたいと考えておられたんですか?
さくま:それはずっとぼんやり思っていたことで。音楽を始めるのに「難しいからいいです」とか「下手だから歌いたくない」とか「好きだけど詳しくないから」と理由を並べる人がいて、ハードルを感じることが度々ありまして。でも「もっと自由でいいんじゃないかな」と思って。そういうのを全部ぶっ壊して「何でもいいから音楽を好きに楽しくやればいいんじゃない」ということが伝わればいいなと思って活動しています。我々の動画を見て、「そういう音楽の楽しみ方をしてもいいんだ!」と思ってもらえたら嬉しいですね。
ーー今や登録者数が79万人を超えました(※取材時点)。実感はありますか?
さくま:数字を見てもピンとこないというのが正直なところですが、最近は全国ツアーを廻ったり、日ごろ動画を見てくださってる人に会う機会を作れているので、そういう時に実感しますね。
もりくんは最初ちょっと嫌がるくせに、誰よりもやりきる(さくま)
ーー再生回数関係なく、これまで公開された動画でそれぞれ印象に残っているものは?
さくま:一番自分で天才かなと思った企画は「遠くで歌ってみた」です。「歌ってみた動画」は世の中にたくさんあるんですけど、それらを見て「なんかカメラ近くないですか?」とふと思ったんですよね。すごーく遠くで映す「歌ってみた動画」があってもいいんじゃないかと思って、仙台で1番だだっ広い公園に行って、色んな角度で遠くから動画を撮ってもらったんですけど、完成した動画を見て、もう腹抱えて笑いました(笑)。でも再生回数が全然伸びなくて(笑)。やっぱりある程度は近い方がいいのかなとは思ったんですけど、「ちょっと近いんじゃない?」と気づいた自分はすごかったなと未だに思ってます。面白かったし満足でした。
もり:自分の趣味を形にしただけじゃん(笑)。
さくま:全部そうだよ(ニコ!)。
ーーもりさんはいかがですか?
もり:「曲を長調にしてみた」という企画をやってるんですけど、急に「歌のお兄さんになって」とポロシャツを着せられ、爽やかなお兄さんを演じるという指示が来て、本当に嫌々やりました。でも発想が新しかったのか、たくさんの方に見ていただいて面白いと言っていただけて。しかもライブでは一番の盛り上がりゾーンになってます。
さくま:今ではもりさんも一番イキイキとやられてますよ。
もり:あ、そうですか(笑)。
さくま:もりくんは真面目なんですけど、実はおちゃらけたい人なので、その機会を与えてあげたんです(笑)。
もり:そうですね(笑)。
ーー長調や短調にするアレンジが、本当にすごいですよね。さくまさんがアレンジをされているんですか?
さくま:最初は自分でピアノを打ち込んで、それを短調にいじって作っていたんですけど、最近は音源を作ってくれるピアノのお兄さんがいて、その方にAdoさんの「うっせぇわ」の長調アレンジをお願いしたら、すごく良い感じにしてくれて。ありがたくお力を貸していただいて、最近はよりクオリティ高い動画を作れていますね。
ーーもりさんは「変調バージョンを歌ってください」と言われるわけですよね。対応力が半端ないなと思いまして。
さくま:そうなんですよ。最初はちょっと嫌がるくせに誰よりもやりきるので、「やりたかったんじゃん」みたいな。ポテンシャルがすごくあります。
もり:まあ、人って変わりますよね(笑)。
ーー原曲とメロディーが違うものを歌うのは難しくないですか?
もり:案外いけますね。「ウケるー」となればいいなと思っているので、あまり深く考えていないというか。
さくま:天才ってことですね。動画の大変な部分まで伝わってると思うと嬉しいですね。そこまで汲んでいただいて、ありがたいです。
夢への過程を見せることで、一緒に楽しんでもらう
CMソングのフレーズだけでオリジナル曲つくってみた《懐かしいCM / サウンドロゴ / MASH UP》【MELOGAPPA】
ーー「CMソングのフレーズだけでオリジナル曲つくってみた」のメロディーは、さくまさんが手がけておられるんですか?
さくま:私が作曲しています。
ーーCMを繋げるという発想は、どこから出てきたんですか。
さくま:CMの曲って、1個1個がものすごくキャッチーじゃないですか。皆知ってるし、1発で馴染むのがすごいなと思って。CMソングだけを組み合わせて、元々そういうメロディーだったかのように1曲作れたら、すごくキャッチーな曲になるんじゃないかなと思ったことがあって、やってみたらああなりました。
ーーMVはラスベガスで撮影されて。
さくま:まさかラスベガスで「松竹梅」と言うとは。でも楽しくやらせていただいて、良い作品になったと思います。
ーー撮影時のエピソードはありますか?
さくま:日中はもう、暑くて暑くて。
もり:ほんとは冬に行く予定だったんですけど、コロナで行けなくて。
さくま:冬服の衣装も買ってたんですよ。でも「夏にこれを着たら死んでしまう」ということで新しく衣装を用意したんだけど、それでも暑かったね。
もり:気温が45度とかなんですよ。現地の人に「マジで水ないと死ぬよ」と言われました。
さくま:割と命の話が多かったよね(笑)。砂漠や大自然の中のシーンも日差しが痛くて大変だったし。夜はネオンのシーンを撮りたいので、できるだけ人がいない夜中に撮ろうと頑張ったりして、結構ハードでした。色々新鮮な経験をさせていただきましたね(笑)。
ーーロケ地にラスベガスを選んだのは?
さくま:せっかくだから日本では撮れないスケール感の作品にしたいと思って。ラスベガスで撮影するってデカい夢じゃないですか。撮影にあたりクラウドファンディングをやらせてもらったんですけど、「やってみたい!」と宣言して、その過程も皆でお祭りみたいに楽しめたらいいなというので、敢えてデカめの夢を掲げたところもありました。
「伊達みきお」と「富澤たけし」を連呼する曲
ーーMELOGAPPAをスタートした時、「ここまではいきたいね」という目標は決めていたんですか?
さくま:いや、もう全然そういう話はしてなかったね。とにかくやってみるだけでした。
もり:ひたすら動画を上げて、リアクションを見て改善する日々だったので。最初はライブもできると思っていなかったです。
さくま:今でこそ色んな会場でライブをさせてもらっているんですけど、そんなふうになるとは想像もしてなかった。
ーー「いつかできたらいいな」とは思っておられたんですか?
もり:いや。それすらも思ってない。
さくま:何も考えてなかったですね。とにかく動画を出して「どうだ、どうだ」とトライ&エラーして。もう目の前しか見てなかった。何でそれでできたんだろう。ラッキーでしたね。
ーーラッキーだけではここまでこれないですよ。サンドウィッチマンに楽曲提供した「サンドウィッチマンのメンバーの名前だけでオリジナル曲つくってみた(2021年)」は、本人からのオファーだったんですか?
さくま:以前から私がサンドウィッチマンさんと面識がありまして、そのご縁でツアーで使うオープニング曲を作ってくれないかというお話をいただきまして。せっかくだから変なの作ろうと思って。
ーーオープニング曲を作ってほしいというオファーだったんですよね。
さくま:そうです。「オープニングを自由に作ってくれ」と言われて、じゃあ名前だけで作ってみようかな、ちょっと攻めた感じでいこうかなと思って作って提出したところ、「これが歌詞の完成形なんだよね?」と聞かれて(笑)。「一応歌詞カード送ってもらえる?」と言われたので、<伊達 伊達>と書いてる呪文みたいな歌詞を送って。でも伊達さんに「すごく面白いと思う。何回か聴いているうちに良いかもと思ってきた」と言っていただいて。今ではサンドさんのラジオやテレビ番組でも流していただいて、すごく使っていただいてるので、やれて良かったです。
ーーお笑いファンの方からも反響はありました?
さくま:ラジオを聞いて「何だこの曲」と思って笑ってくださり、我々の動画に辿り着いてくださった方も結構いらっしゃったので、すごくありがたかったですね。
もり:一度サンドさんのツアーにも呼んでいただいて。
さくま:ツアーで歌わせていただいて。貴重な経験でしたね。
もり:レコーディングがまあ大変でしたけど。「ここの伊達からいくよ」と言われて「どこの伊達だ?」って(笑)。
さくま:「4行目の伊達なんだけど」「4行目に伊達いっぱいあんだけど」って(笑)。
ーーめちゃくちゃ面白い(笑)。
もり:歌詞は簡単なはずなのに、謎に全然覚えられないんですよ。
さくま:1回体に染みつくとわかるんですけど、最初はなかなか覚えられない。今はもうバッチリです。
初めてのアーティストブック
ーー4月18日に活動5周年を迎えられましたが、2024年は企画が盛りだくさんですね。まずは公式アーティストブック『OFFICIAL ARTIST BOOK MELOGAPPA』が発売になりました。本を作りたい気持ちもおありだったんですか?
さくま:「何かの本の表紙になって、本屋さんに並んでみたいね」と言い出したことがあったんですけど、それから年月が経って、宝島社さんから「本を作りませんか」とお声がけをいただいて「マジすか! ぜひやらせてください」という経緯で実現しました。
もり:ウケるなーって。
さくま:何で本屋に本があるんだろうなと思えたので、すごくありがたいですね。
ーー「ウケるなー」という感じなんですね。
もり&さくま:いやー、だって自分の本が置いてあるんですよ!(ハモリ)
もり:変な感じするよね。「誰が買うんだ」って。
さくま:わははは(笑)。
もり:買っていただいて、いざ開けたら「なりきり企画」みたいな、わけのわかんないことやってるし。
さくま:担当の方に「やってみたいことはありますか?」と聞いていただいて、もりくんは陶芸だったり、私はファッションがよくわからないので、「プロのスタイリストさんにカッコ良い服を選んでもらって、カッコ良くなってみたいです」と言ったりして、ワイワイ話しながら内容が決まっていきました。
ーー特に印象に残っている企画は?
さくま:私はもりくんが「陶芸やりたい」と言ったけど、私の方が初めてなのに陶芸の才能があったので、悪かったなと思ってます。
もり:別に誰も悪いことはないんだよ。勝負じゃないからね(笑)。
さくま:図らずも、もりくんがかませ犬みたいになっちゃって、ごめんね。
もり:それを言うことで俺がかませ犬になるんだからね。言わなきゃいいんだよ?
さくま:気にしないでね。
もり:気にしてないよ。
ーー(笑)。もりさんは?
もり:陶芸でさくまに負けたことですかね。
さくま:やっぱそうなんかい(笑)。てか負けたってことでいいんだ(笑)。
もり:初手でちゃんと作れて、先生から「普通、初めてじゃここまでできない」と言われていて、ちょっと悔しいなと。苦い思い出です。
さくま:苦い思い出として残ってんだ(笑)。
ーーお互いの小さい頃の写真も載っていましたね。
もり:私の小さい時の写真が全然なくて、探すのが大変でした。
さくま:「これどうですか?」と送ったものが、もうすごいちっちゃい集合写真みたいなやつでボツを食らうという(笑)。でもね、可愛らしいお子さんで。
もり:とんでもないですけどね。小さい頃の写真見られるの、恥ずかしいよね。
さくま:私は意外と可愛いという自信があるので「来たな」と思いましたけどね(笑)。
ーーオフィシャルブックを通して、発見はありましたか?
さくま:今まで自分たちでも写真を撮るたびに、散々「もりくんはイケメンだな」と思っていたんですけど、プロのスタイリストさんとカメラマンさんによる本気を見せていただいたことで、もりくんのイケメンが限界突破しまして、最高値を更新したんですよ。何で真顔なんだよ(笑)。
もり:そういう話題になったらリアクションしないことにしてる。困るので。
さくま:ドヤ顔しろよ。
ーーご家族からの反響もありました?
さくま:この間、うちの奥さんの実家に行って家族で回し読みされた時はすごく恥ずかしかったけどね(笑)。
もり:うちもあまり「買ったよ」とか言わないタイプの親なんですけど、この前3冊見えづらいところに置いてくれて、見なかったことにした。
さくま:でもモノとして残る形で、あれだけの素敵な姿を親御さんに見せれたのは良かった。俺嬉しいよ。それだけで価値があるなと思ってるよ。
もり:何でちょっと親目線になってんだよ(笑)。
さくまは我々の脳みそ(もり)
ーー宮城・大阪・東京で行われる『5周年記念展示会 MELOGAPPA MUSEUM』は、アーティストブックの内容とは別のものですか?
さくま:結構、別物ですね。これまでを振り返るでっかいパネルを置いてみたり、我々が今まで動画でやってきたことを再現したり。皆さんがMELOGAPPAの家に遊びに来てくれた感じになれば嬉しいなと思ってやるやつなんです。「いつか『MELOGAPPA MUSEUM』やるっしょ(笑)」とは話していたけど、実現できるものなんだね。
もり:次の開催は10年目ですかね。
さくま:でも我々はファンクラブの景品で、使った衣装や小道具を片っ端からあげちゃうんですよ。今回も衣装を展示するんですけど、残ってて良かったと思って。今回展示してる衣装も多分10年後にはないので、もう2度と見れないですよ。
ーー貴重ですね。それだけ長くやってきた証ですよね。
さくま:ほんとに5年も経ったんだな。早いですね。
ーーお互いの存在は、5年間でどう変わっていきました?
さくま:最初、私はもりくんを育てなきゃと思ってたんですよ。それが第一目的ぐらいだったんですけど、いつの間にかもりくんに支えられるようになったので、本当にありがとうと思っています。
もり:急に大丈夫ですか。素敵な話になって(笑)。
ーーどんなふうに成長してほしかったんですか?
さくま:もりくんは、とにかくただ歌が好きというだけの男の子だったんですよ。でもスター性があるから「開花してくれ!」と思っていたし、「皆! ここにこんなすごい奴がいるぞ!」ともりくんの存在を知らしめるために活動しているところがあって。今は「よしよし、皆ちょっとずつ気付いてきたな」と思っているところです。
もり:すごい。今、地獄のインタビューが催されてるんだけど。
さくま:いやでも本当にそうよ。支えられてます。私すごくダメなんで(笑)。余裕で力尽きて何もしなくなる時があるんですけど、もりくんがちゃんとやってくれるので、すごく助かっています。
ーーもりさんにとって、さくまさんはどんな存在ですか。
もり:我々の脳みそだと思ってますね。基本この人の「面白そう」とか「こういう見せ方にしたい」をベースに色々活動するので、そんな感じはしてます。
さくま:へえ~(ニヤニヤ)。
もり:……こういうところはあんま好きじゃないんですよ。
さくま:あんま好きじゃないとか言うなよ(笑)。
ーー6月には東京と大阪で過去最大規模の野音ツアー『MELOGAPPA LIVE TOUR 2024 “YAON de PARTY”』が開催されます。
さくま:去年は『感謝のおかえし全国ツアー』で、全部無料で、できるだけ皆の近くに会いに行ったんですけど、今度は皆で集まってパーティーしようと思ってます。
ーーどんなライブになりそうですか?
さくま:2022年にホールツアー『MELOGAPPA HALL CONCERT 4DAYS 280』をやらせていただいてから少し月日が経ち、その間に新しくやり始めたことも色々あるので、最新の自由な音楽を一緒に楽しみたいなと思っていますし、あとは今オリジナル曲を作っていて、それも少し野音で披露できたらいいなと。皆さんからは「早くオリジナル曲をやれ」とずっと急かされてきたので「お待たせしました」という気持ちで、今制作を頑張っています。
ーークラウドファンディングで、ラスベガスの時よりも多額の3900万円以上の資金が集まりました。
さくま:そうなんですよ! ちょっと怖いですよ! でもそれだけ皆さんから応援してもらってるのがすごくありがたくて。そのおかげで、今までやれていなかった新しい角度の音楽がやれると思うので、それを含めて皆で一緒に楽しめたらいいなと思ってます。
ーー作詞作曲は基本的にさくまさんが?
さくま:今までさくまだったんですけど、もりもやってるんですよ。
もり:作詞作曲を、初めてやってみたんです。
さくま:良いの作ってますよ。
もり:ハードルが上がるから、やめてもろうて。なるべく形にできるようにやっている最中でございます。
ーーどれくらいのボリュームの作品ができそうですか?
さくま:10曲前後のアルバムにしたいなと。曲をいっぱい作るのは大変だな~と思いつつも、楽しいですね。
もり:私は曲を作ったことがなかったので、やればやるほど大変だったんだなと(笑)。この人もピアノのお兄さんも、すごいことをやってたんだなって。
さくま:そうだよ!?(笑)。
もり:やったことのない者からするとわからないすごさを、最近しみじみと感じていますね。
ーーオリジナル曲を作ることで、動画の内容が変化する可能性もありますか?
さくま:今までは「皆が知ってる名曲をこんなふうに楽しんでみようか」というのが基本だったんですけど、制作活動を経て「オリジナルでもっと新しい面白いことができるんじゃないかな」という思考になっていますね。
ーーアイデアがさらに溢れている状態ですか?
さくま:そうです……ねっ!
もり:含みがありましたよ(笑)。
さくま:曲を作りながら色んなことを思うというか、アルバムに入れる曲自体も、結構色々な角度で作っているところなので、それも楽しんでもらいたいですね。
ーー2024年の5周年イヤーはどのように走っていきたいですか?
さくま:過去の全国ツアーを経て、大きい野音ライブをやるのがすごく楽しみなんです。そこまで皆で盛り上げて駆け抜けつつ……俺、最近思ってるんだけど、もりくんモデルとかやれば?
もり:できるかあ。
さくま:活動の幅を広げてもいいと思うんだよね。もりくんさ、ドラマとか出なよ。
もり:お前、簡単に言うでねえよ。
さくま:あともりくん、何かで優勝したらめっちゃいいと思う。俺も頑張ってちょっとしたやつで優勝するから。「なんとか優勝のさくまと、なんとか日本一のもりのユニット」みたいにしたい。
もり:(笑)。
ーーCreepy Nutsのように? 世界一と日本一ですからね。
さくま:そう! Creepy Nutsのプロフィールを見た時にめっちゃカッコええと思って、もりくんに「何か優勝して」と言ったんですよ。そしたら「考えときます」と言うから待ってるとこです。今年はそれ待ちです。
もり:勝手に話進めんじゃねえよ。
ーーもりさんはどうですか。
もり:野音の後にクラウドファンディングのお返しもあったりして、今年は1日を大事に過ごしていかないと「忙しい」で終わっちゃう気がするので、YouTubeなりライブなりクラファンなり、1個1個丁寧に過ごすのを忘れずにやりたいなと思ってますね。
ーー登録者数100万人も達成しそうですね。
さくま:見えてきましたよねー!
もり:せっかくだから目指したいですよね。
さくま:この間、初めて1本の動画で1000万再生を達成しまして。たくさん見てもらえるとすごく嬉しいので、引き続き頑張りたいなと思っております!
取材・文=久保田瑛理 撮影=ハヤシマコ