ステーションコンファレンス東京

「春のヘッドフォン祭 2024」が4月27日に東京駅八重洲直結のステーションコンファレンス東京で開催。入場は無料。80社が出展しており、最新イヤフォンやヘッドフォン、オーディオ機器を試聴できる。ここでは、エミライブースをレポートする。

FIIO

K19

「K19」はデスクトップオーディオシステム「Kシリーズ」の最新フラグシップモデル。今夏発売予定で、価格は未定。海外での予定価格は1299.99ドル。

ESSの最新8ch DAC「ES9039SPRO」を左右独立で2基搭載。THXとFIIOによる共同開発ヘッドフォンアンプ・アーキテクチャ「THX AAA-788+」を8ch分搭載。「あらゆるヘッドフォンを鳴らし切る、FIIO史上最大」という32Ω負荷で最大8,000mWの高出力を実現した。

K19は縦置き、横置きどちらも対応。縦置きした時用に、ヘッドフォン掛けやすくするガイドパーツも付属する

デュアルDACからI/V変換、ローパスフィルタリング、そしてバランスヘッドフォンアンプに至るまで、フルバランス構成でオーディオ信号を処理している。

コンプレッサーやエンハンサー、リミッターまで実装した革新的な31バンド高精度ロスレスパラメトリック・イコライザーも搭載。

ACCUSILICON製の超低位相雑音フェムト秒水晶発振器を44.1kHz系、48kHz系を各1基独立して搭載。

高解像度のデジタル信号処理センターを実現するため、FIIO初となるクアッドコアFPGAを採用。

筐体は、超薄型のアルミニウム合金・ダイキャスト・ユニボディ構造。デジタル部とアナログ部を別々の基板に配置し、メタルシールドを施した完全分離設計になっている。筐体は縦置き、横置きどちらも可能。

デジタル-アナログアイソレーション、DC/ACデュアル対応など、入念に設計された多段化電源を採用。コンデンサーやケーブル、コネクターなどにオーディオグレードパーツを惜しみなく投入している。

6系統の入力、4系統のアナログ出力、2系統のデジタル出力を備えている。

SP3 BT

デスクトップオーディオ向けスピーカー「SP3」に、Bluetooth受信機能とUSB入力などをプラスした「SP3 BT」というモデルも参考展示している。今夏発売予定で、価格は未定。海外での予価(税別)は349.99ドル。

Bluetoothレシーバー用SoC/DACにQualcomm「QCC5124」を採用。 Bluetooth ver5.0に対応し、LDAC/aptX Adaptiveなどのハイレゾワイヤレスコーデックをサポートする。

SP3 BTの背面

USB-Cや光デジタル、同軸デジタルなどを装備。「FIIO Control APP」と連携し、10バンドパラメトリックイコライザーも利用できる。オートスタンバイ/パワーオン機能も新たに追加している。

それ以外の、スピーカーとしての仕様は既存モデルを踏襲。カーボンファイバー振動板を採用した3.5インチのミッドウーファーを搭載するほか、25mmシルクドームツイーターを搭載。筐体はアルミダイキャスト製。

FD15

FD15は、ダイナミックドライバー搭載イヤフォン「FD5」の後継モデル。価格は未定で、海外での予価(税別)は149.99ドル。

新開発の13.8mm径のダイナミックドライバーを搭載。マグネシウム-アルミニウム合金製の振動板を採用。磁気回路には磁束密度1.5テスラの強力なマグネットを使っている。

低音再生設計の特許技術「Tesla Valve」も搭載。筐体には316Lステンレスを活用。古河電工製単結晶銅線と銀線の混合480芯ケーブルを使っている。

FA19

FA19は、片耳あたり合計10基のバランスド・アーマチュアドライバーを搭載する、FIIO製マルチBA型IEMの最新フラッグシップモデル。今夏発売で、価格は未定。海外での予価(税別)は999.99ドル。

片耳あたり10基のKnowles製バランスド・アーマチュアドライバーを搭載。構成は、高域×4、中域×2、低域×4。公差誤差の極めて小さいルビコン製クロスオーバー・コンデンサーを採用。極めて正確な帯域分割を実現したという。

ドライバーの特性をフルに活かしたクリアなサウンドの「モニター」モードと、中低域を強化したエモーショナルなサウンドの「HiFi」モードの切り替えスイッチを搭載。

レゾネーターによるヘルムホルツ共鳴によって、1kHzから4kHzの中音域に密度感や音の厚みをもたらす「ノッチフィルター・テクノロジー」を使っている。さらに、特許技術である音導管構造「S.Turboテクノロジー」も搭載。高域を効果的にフィルタリングしながらドライバー間の相互干渉を効果的に抑制。豊かな低域を実現したという。

導体に高純度の単結晶純銀を使ったケーブルが付属。3.5/4.4mmプラグの付け替えが可能な交換式構造を採用している。

さらに、スマホやDAPをデスクトップ上でスタイリッシュに固定できる充電/トランスポートスタンド「DK1 PRO」(税別29.99ドル)や、イヤフォン収納ケース「HB7」(税別14.99ドル)なども参考展示されていた。

左からイヤフォン収納ケース「HB7」、充電/トランスポートスタンド「DK1 PRO」

「DK1 PRO」の背面

Noble Audio

FoKus APOLLO

Noble Audioからは、アクティブノイズキャンセリング機能を搭載したワイヤレスヘッドフォン「FoKus APOLLO」を参考展示。今夏発売予定で、価格は未定。

世界初という、特許取得済みのハイブリッド・デュアル・ドライバーを搭載。40mmダイナミック・ドライバーと、14mm平面磁界駆動ドライバーを両方搭載している。

BluetoothのコーデックはLDAC、AAC、aptX、aptX HDに対応。最大-35dBの低減深度を持つ超低消費電力デジタル・アダプティブANCも内蔵。QCC3084チップを搭載する。

ANC ON時で最大60時間、OFFで最大80時間の連続再生が可能。ミュートスイッチ付き着脱式ブームマイクが付属し、オフィスやゲームでの使用も可能。

「Noble FoKus」アプリによるEQやパーソナライズ機能も利用できる。

FoKus TRIUMPH

完全ワイヤレスでは「FoKus TRIUMPH」というモデルが登場。今春発売予定で、価格は未定。海外での予価(税別)は369ドル。

FoKusシリーズ初のMEMSドライバー搭載モデルで、xMEMS製「COWELL」ドライバー1基、6.5mmダイナミックドライバー1基のハイブリッド構成。

TrueWireless Mirroring対応で低遅延、かつ高い接続性安定性を提供。バッテリー持続性は最大8時間。コーデックはLDAC/SBC/AAC/aptX/aptX adaptiveなどに対応予定。

「Noble FoKus」アプリを使い、ユーザーの聴力を測定して、音質を最適化するパーソナルモードも備えている。通話品質も向上。ヒアスルー機能も搭載した。充電ケースの外装にはアルカンターラを採用した。

充電ケースの外装にはアルカンターラを採用

Cleer ARC 3

Cleer ARC 3

Cleerの新オープンイヤー型完全ワイヤレスイヤフォン「ARC 3」が初公開された。「ARC 2」の後継機種で、一般販売に先立ち、5月1日よりGREEN FUNDINGにてクラウンドファンディングを開始予定。一般販売時の予価は39,600円~59,880円。

Music、Music Pro、Sports、Sports Pro、Sports MAX、Game、MP3プレーヤーモデルの7エディションをクラウドファンディングで取扱予定。

ユニットは、16.2mmの大口径ダイナミックドライバーを搭載。より深みのある低音表現 を可能にするという、特許技術「DBE 3.0」も搭載する。

立体感のある音響を再現するDolby Atmosに対応。Qualcomm Snapdragon Sound認証、LDAC対応予定となっている。

筐体は汗や水濡れに気にせず使える完全防水のIPX7。ワイヤレス充電に対応するほか、イヤフォンの状態が一目でわかるLCDディスプレイをケース上部に配置している。

LCDディスプレイをケース上部に配置

Gameエディションには、低遅延29msを実現する専用USB-Cドングルが付属。

Music Pro、Sports Maxエディションには、AI制御のANC搭載で通話や音楽試聴に最適な外部ノイズを減可能。

Sports Pro、Sports MAXにはAIパーソナルトレーナー機能を搭載。ワークアウト情報に基づいたフィードバックを提供してくれる。

Ferrum Audio

上段がWANDLA Golden Sound Edition

「WANDLA Golden Sound Edition」は、海外レビューサイトであるゴールデンサウンドのキャメロン・オートリー氏とFerrum AudioとのコラボレーションにるWANDLAのバリエーションモデル。

WANDLAの強力なプロセッサーモジュール「SERCE」の計算資源を再分配・最適化することで複数の新機能を盛り込み、フラッグシップDACとしてさらなる高みを目指したという。価格は未定だが、海外での予価(税別)3295ドル。

フル出力レベルのバイパス・モードでも、サンプル間オーバーに対する耐性を向上させる新たなデジタル・ヘッドルーム処理機能を搭載。従来のアプローチでの欠点を回避しつつ、サウンドステージを拡大させ、音楽要素間の分離を明瞭にする独自の「スペーシャル・エンハンスメント」機能を搭載。ヘッドフォン・モードとスピーカー・モードの2つの動作モードがあり、用途に応じて使い分けが可能。

真空管アンプが追加する歪みに類似する偶数次高調波歪みを意図的に増加させることで、周波数特性を直接変えることなく、より暖かく豊かなサウンドを楽しむことができる「チューブ・モード」も搭載。

カスタマイズされた2バンドEQを搭載し、低音を強調するだけでなく、さらなる躍動感と雄大さを提供する「インパクトプラス」機能搭載。

10Vrms弱の出力から4Vrms弱の出力に切り替える新たな電圧調整機能を搭載。専用のハードウェア分圧器によって実現され、デジタルボリュームコントロールや信号経路にアナログボリュームコントロールコンポーネントを使うことなく、ユーザーはより低い出力電圧を選択し、すべてのアンプとの互換性を確保できるという。