国産5社が今年も“共挑”!? クルマづくりが更に進化する! 普通のレースと違う未来への挑戦も!? イマ注目すべき「スーパー耐久」とは
トヨタ・スバル・マツダ・ホンダ・日産が垣根を超えて“共挑”
モータスポーツと言えば、「速く走る」ことを追い求めるドライバーやメカニック、そしてチームが集う場所というイメージがあります。
しかし、近年の「スーパー耐久」ではそこに自動車メーカーの開発、そして今後のカーボンニュートラルへの実現という大きなテーマをもって、トヨタ、スバル、マツダ、ホンダ、日産が参戦しています。
2021年にトヨタが「水素エンジン」を搭載するカローラで参戦して以降、2022年にはトヨタとスバルがGR86とBRZでカーボンニュートラル燃料を用いて参戦。
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同年にマツダは次世代バイオディーゼル燃料を使った「マツダ2」で参戦。
また2023年からトヨタとスバルと同じカーボンニュートラルを使ったロードスターを導入しています。
ホンダや日産も2023年からカーボンニュートラル燃料を使ったホンダ「シビックタイプR」、日産「フェアレディZ」で参戦するなど、国産自動車メーカー5社がスーパー耐久の場を使って未来への取り組みを行っているのです。
またカーボンニュートラルだけではなく、スーパー耐久で得た知見や技術を市販車にフィードバックするなど、ユーザーに身近な部分にも影響する内容となっています。
そうした中で2022年11月には各社が集結した「S耐ワイガヤクラブ」を発足。
これは「モータースポーツをこれからもより一層、みんなで盛り上げていくために。そしてモータースポーツの現場からサステナブルな社会へ貢献していくために。」というテーマの元、自動車メーカーの垣根を超えて様々なことに取り組んでいるものです。
なお共通スローガンとして“共挑”という言葉が用いられています。
このロゴには、自動車メーカーメーカーの垣根を越えて、未来のカーボンニュートラル社会に向かって共に挑むという強い想いがに込められていると言います。
そんなS耐ワイガヤクラブは、2024年シリーズも継続すると言い、TOYOTA GAZOO Racing Companyの高橋智也プレジデントは「今年も5社でカーボンニュートラルやモータスポーツを盛り上げることに取り組んでいきます。これまではあまり表に活動内容が見えてなかったこともあり、今年の最後くらいには皆さんの目に見えるカタチを考えています」と語っていました。
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このようにただ速く走るだけではないモータスポーツとして発展するスーパー耐久。
2024年4月20日・21日に開催された開幕戦・菅生大会ではスバルと日産を除くチームが参戦しています。
トヨタとして、カーボンニュートラル燃料を使った未来への挑戦と次期型GR86の開発を担う「ORC ROOKIE GR86 CNF concept」、スポーツAT(GR-DAT)を鍛える「ORC ROOKIE GR Yaris DAT concept」、GRスープラを鍛える「GR Supra Racing Concept」というラインナップで参戦しました。
マツダはバイオディーゼルを使った「MAZDA SPIRIT RACING MAZDA3 Bio concept」とカーボンニュートラル燃料を使う「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER CNF concept」と新たな時代のモータースポーツ文化の担い手を育てる「倶楽部MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER」で参戦しています。
ホンダはカーボンニュートラル燃料を使った「Honda CIVIC TYPE R CNF-R」や、本田技術研究所と本田技研工業の従業員が自己啓発として挑む「Honda R&D Challenge FL5」が参戦しました。
それぞれの想いが交差しながらスーパー耐久に挑んでいる各自動車メーカーですが、第2戦となる富士24時間レースに、トヨタはGRヤリスに代わり液体水素燃料を使ったカローラで参戦予定。スバルも参戦すると言い、菅生とは違う戦いが見られそうです。