明治通りが「完全分断」へ!? 池袋駅前の再開発で「ブツ切り」になる南北道路、一体何がどうなってしまうのか 実は渋滞緩和の解決策も
巨大ターミナルの目の前に大通り
恵比寿方面から渋谷・新宿・池袋と、山手線の右側を並行して南北に伸びる大通りが「明治通り」です。
池袋駅東口の駅ビル前を突っ切っていくこの道路が、将来的に「分断」される計画です。一体どうなるのでしょうか。
池袋駅周辺は、各所の老朽化の時期を迎え、一斉に再開発の波を迎えています。2018年に「池袋駅周辺地域基盤整備方針」が策定され、個々の再開発計画は、この全体方針に基づいて行われることになりました。
【画像】えっ…!? 完全分断になってしまう「明治通り」計画図を見る(地図)
西口では劇場通りまで、雑然とした低層商業ビルの並ぶエリアが丸ごと一新され、地上50階の超高層ビルや交通広場を含む新建築物の街区となります。
いっぽう東口では、まず課題として、駅を出るとすぐ明治通りや喫煙所、タクシープールのある空間にぶち当たるため、目の前に繁華街へ出るにもサンシャインシティ方面に行くにも回遊性に難がある状態で、せっかくの駅前一等地ながら「人間優先の都市空間」とは言い難い街となっています。
そのため、東口では明治通りを南北に完全分断。明治通りは北側と南側でそれぞれロータリーとなり、行き止まりになります。あいだの空間は歩行者広場となり、そのままヤマダ電機方面、東口五差路方面まで歩行者専用道路となります。駅から東口の繁華街へ、道路横断の無い連続した通行が可能となります。
山手線沿線の重要な南北軸である明治通りが分断されることになりますが、今までの「明治通り」としての機能は、東側で整備中のバイパス道路に移行されることとなります。
もともと戦後すぐの都市計画で「環状第5の1号線」となっていたのがこの計画で、大部分は単なる明治通りの4車線拡幅でしたが、学習院下〜東池袋は完全な別ルートのバイパスが設定されています。都市計画決定から約80年を経て、ようやく工事が大詰めを迎えつつあります。
池袋駅東口の「道路だらけでゴチャゴチャした風景」は変化し、ゆとりある駅前広場になっていきます。いっぽうでドライバーにとっても、狭く混雑が激しい池袋駅前を通らなくてよくなるため、南北ネットワークはよりスムーズに再整理されることに期待が高まっています。