チョコレートの原料となるカカオ。ラグビーボールのような形のカカオの実の中にはカカオ豆が入っていて、チョコレート作りに使われます。

↑生産量が減っているカカオ

 

ただし、ここ最近、世界のカカオが不足しており、カカオの産地ではカカオ工場が閉鎖することも起きているのです。

 

例えば、世界最大のカカオ生産国のコートジボワール。同国のカカオ生産量は、世界の生産量の約6割を占めると言われていますが、過去3年間にわたりカカオの不作が続き、2024年もまた不作に見舞われそうだというのです。

 

2024年のカカオの価格は、すでに2023年の2倍以上に高騰し、史上最高額に達しています。そのため、コートジボワールにある主要カカオ工場の一つは、カカオ価格の高騰を理由にカカオ豆を購入することを中止。現在は、残っている在庫で稼働しているそうですが、ある関係者の話では、工場はほとんど稼働していない状態になっているのだとか。同様に、コートジボワールの別の工場もまもなく閉鎖される可能性があると言われているのです。

 

カカオ生産量世界2位のガーナでも、国営のカカオ工場を含む主要な8つの工場が、2023年10月から操業を中止していると報じられ、同じような状況に陥っています。

 

国際カカオ機関では、今シーズンの世界のカカオ生産量は10.9%減の445万トンになると予測。ただ、世界でチョコレートを求めるニーズは変化がなく、需要と供給がアンバランスな状態になっているとみられています。

 

米国では2023年、小売店で販売されたチョコレート製品の価格が前年より11.6%高くなったことがわかっており、この価格高騰は2024年も続いていくものと考えられます。

 

【主な参考記事】

New York Post. Chocolate prices likely to soar as African cocoa processing plants can’t afford to buy beans. March 13 2024