〈会社の花見宴会やりたいですか?〉「結局若手が疲れる」「コンプラ重視で気を遣うのはむしろ年長者」渋谷・新橋100人に聞いた衝撃の結果

まもなく桜のシーズン到来! 職場仲間との花見を企画する会社も少なくないようだが、働き方改革の影響もあって、昨今“職場花見”はあまり歓迎されない風潮も。実際はどうなのか、渋谷と新橋の会社員100人に率直な意見を聞いてみた。

場所取りなどの準備は結局、若手の仕事

今年は新型コロナが「5類」に以降されて初めての花見シーズン。自粛を必要とされないことから、職場単位でのお花見を復活させる企業も多いはずだ。

しかし、ひと昔前と違って、プライベートでの同僚との関係性が希薄とされる現代の企業戦士たちは、果たして職場での花見宴会を歓迎しているのか。まずは、コロナ禍もあって、職場大勢での飲み会へのなじみが少ない、渋谷を歩く若手社員たちの意見だ。

「職場の人とお花見をしたことがありませんが、先輩から話を聞く限り、長時間拘束されるみたいですし、飲み過ぎてつぶれる人もよくいるそうで…正直、参加したくはないですね。

そもそも桜を見ながら外で宴会するのが楽しいという感覚がわからないです。そんなことするなら休みたいですね」(20代女性・販売)

渋谷を歩く若手女性社員(撮影/集英社オンライン)

「休みなのに早くから場所取りや準備、さらに二次会のお店の予約も結局は若手の仕事。楽しくないわけじゃないけど、疲れますよね。酔っ払った上司の介抱も大変でしたよ。

いくらアルハラとかパワハラに厳しい時代とはいえ、付き合いや上下関係があるから若手は動かざるをえないじゃないですか。開催されずに済むなら正直、助かりますよ」(20代男性・コンサル)

若手からは、気を遣うし乗り気になれないという意見が一定数あるのに対し、賛成と答えた人たちの意見はこのようなものだった。

「昼から夜までみんなで酔って腹を割って話す機会なんて、他の飲み会ではなかなかない。まだ予定は立ってないものの、上司たちも乗り気なんで今から楽しみです。泥酔しないか心配ですけど、ハメを外しすぎずマナーを守って飲めたらと思います」(20代女性・営業)

渋谷を歩く男性社員(撮影/集英社オンライン)

「一日中タダでお酒を飲めて、おいしいものを食べられるから開催してほしい! まさに花より団子ってやつですね。そのためなら上司の話だって何時間でも付き合いますよ(笑)。大学生みたいにイッキ飲みとか無茶な飲み方がないだけマシです」(20代男性・IT)

コンプラ意識で年長者のほうが気を張る

次は、職場での花見宴会の経験豊富な新橋のおじさんサラリーマンたちの意見だ。

「歳を取ると桜を見ながらお酒がおいしいですね。若い子たちも楽しんでくれてたらさらにおいしく感じるってもんですよ。ご時世的に無理に参加はさせないですけど、しばらくぶりですし、開催はしてほしいですね」(50代男性・建設)

新橋のサラリーマン(撮影/集英社オンライン)

「屋外の開放的な景色の中、みんなでレジャーシートに座ってワイワイ飲むのってピクニック感があっていいですよね。前までは上野公園で花見をして、そのまま付き合いのいい人たちと近くの居酒屋やバーでしっぽりやってました。新しい社員たちともそこまで行けたらうれしいですね」(60代男性・経営)

その一方で、おじさん世代でも開催されなくてもいいといった意見が上回ってしまった。

「この前の忘年会や新年会で感じたんだけど、久しぶりのせいか大勢の飲み会で若い子たちに気を遣うのに疲れてしまって……。長時間のお花見なんて体がもたなそうです。

それにアルハラにもうるさい時代ですし、若い子たちも参加したい人は少ないだろうし、いっそ開催しなくてもいいんじゃないかと思いますね」(50代男性・運輸)

(撮影/集英社オンライン)

「昔に比べて気が利いて積極性のある部下が減ってる印象で、お酌もされないし、まったく会話に乗ってこない若い子も多くて、大勢での飲み会の楽しさが薄れてますよね。

それどころかコンプラ重視でこっちが気を張る場面が多くなった。だからお花見はもうやらなくてもいいかなって社内で話し合ってるところです」(男性60代・営業)

今回のアンケートでは若者100人中72人が会社でのお花見宴会に参加したくないと回答したが、もはやこの文化も風前の灯火⁉ 今春、南西諸島を除いた日本最速の開花は東京の3月18日で、平年よりも4~7日早いと予想されている。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班