今、団地での暮らしに注目が集まっています。「リノベーションすることで割安感のある好みの住まいになる」「建物がある敷地が広くて緑が豊か」といったことがおもな理由。

家族と一緒だったり、ひとり暮らしだったり、さまざまな年代、ライフスタイルの方の団地住まいの実例を紹介している『団地で見つけた身軽で豊かな暮らし方』より、声楽家として活動する服部雅子さん(70代)の団地での暮らしをご紹介します。

【写真】団地ならではの景色

ものをため込まないように、どんどん整理

スマートスピーカーにノートパソコン。便利なものはどんどん取り入れる主義だという服部さん。服部さんのデジタルライフの陰には、頼れる“師匠”の存在があります。

「パソコン教室の先生だったんですが、困りごとを相談すると出張して手伝ってくれたり、教えてくれたりするんです。息子は3人いますが、だれに相談してもササッと解決して『やってくれちゃう』。それじゃダメなんですよね(笑)」

家族の思い出の写真も、できるだけスキャンしてデジタル化しています。

「アルバムは重たいしかさばるし、見返すのも、なかなか大変。思いきって処分しました。スキャンしてとっておけば色あせることもありません」

リビングの片すみにはスマートスピーカーが。「ヘイSiri、モーツァルトの『すみれ』をかけて」と声をかけるだけで、音楽が流れます。「この手軽さ、本当に便利です」

膨大なCDもデータ化!探しやすく死蔵を防ぎます

ずらりと並んだCDは、ほぼすべてがクラシック。「どのCDにどの曲が入っているのか、これだけあると探すだけで一苦労」

そこで“師匠”に手伝ってもらって、すべてのCDをエクセルにまとめ、通し番号をつけました。「その後、1枚ずつパソコンに取り込んだので、CDを再生する機会はなくなりましたが(笑)」

リビングで音楽を聴きながらくつろぐひととき。窓から見える景色は、服部さんが団地を気に入っている理由のひとつです。「建物と建物が離れていて緑がいっぱい。ちょっと音を立てても、なにも言われません。気持ちいいですよ」