不要なものを捨てたり、インテリアを見直したり、家の中で心地よく過ごすために試行錯誤をしている人も多いのではないでしょうか。「北欧の国デンマークでは、大切な人と自宅で好きなことをして過ごす時間が当たり前の文化として根づいています」。そう教えてくれたのは、デンマーク出身の夫とふたりで暮らしているインスタグラマーの「saki+jens」さんことスヴェンスマーク 紗希さん。ふたりが実践する北欧式の心地よい暮らし方のルールを教えてもらいました。

他人の目は気にしない。自分の暮らしに自信をもつ

デンマークでは、ほとんどの家にカーテンがついていないと言います。その理由を、「自分好みのインテリアに囲まれて、楽しく暮らしているのをなぜ隠す必要があるの? という考え方なので、たとえば通りに面した家でも、基本的に家の中が丸見えなんです」と語ります。

【写真】お気に入りの飾り棚のコーヒーテーブル

ヒュッゲな空間に“北欧らしさ”は必要ない!

ヒュッゲ(Hygge)とは、デンマーク語で「大切な人と過ごす居心地のいい空間や時間」を指す言葉。

 

「自分が大好きで落ち着くインテリアに囲まれて、そこで友達や家族と楽しむことがヒュッゲです。だから夫は日本のお正月が大好きなんです。『日本のお正月はヒュッゲだよね! 寝正月なんて最高にヒュッゲだ』と言っています」

 

“北欧インテリアに囲まれて整った部屋=ヒュッゲ”というわけではなく、日本家屋でも、海外風インテリアの家でも、大切な空間や時間であればそれがヒュッゲなんですね。

夫と過ごすことが多いリビングがいちばん大切

「日本では、北欧インテリアというと白やアイボリー、ナチュラルオークなどの色味で統一された部屋みたいな印象がありますが、デンマークでは全体的にカラフルなインテリアの家も多いんです! 賃貸でも壁の色を自由に塗っていいという自由度の高い物件もあるので、壁を自分の好きな色に塗り替える人もいます」

 

あわせて家の中で特にお気に入りの場所も聞いてみると、友人を招いたり夫とふたりで過ごす時間が多いリビングをいちばん大切に考えていると言います。

「リビングに置いてある飾り棚と、コーヒーテーブルはとくに気に入っています。一度買ったものは長く使うというのがヒュッゲを大事にするデンマーク人のスタンスでもあるので、時間をかけて慎重に決めました」

 

ヒュッゲは、北欧の長い冬と夜の時間を存分に楽しむための知恵。古くからずっと続いてきた暮らしの工夫なのだそうです。