クロフォードを抑える快挙! 米大手放送局『ESPN』が井上尚弥を年間最優秀ボクサーに選出「抑えきれない才能」
タパレスを打ち破り、スーパーバンタム級も“支配”した井上。その勢いに陰りは見えない。(C)Takamoto TOKUHARA/CoCoKARAnext
歴史的快挙をやってのけた怪物は、世界的な評価を集めている。
現地時間12月29日、米スポーツ専門局『ESPN』は、ボクシングの世界スーパーバンタム級の4団体王座統一となった井上尚弥(大橋)を2023年の「年間最優秀ボクサー」に選出したと発表した。
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今年は一気にスターダムをのし上がった。昨年12月に世界9人目の4団体統一をバンタム級で達成した井上は、今年1月にスーパーバンタム級への転級を決断。「本当の闘いになる」と意気込んだ怪物は、転向初戦となった今年7月にスティーブン・フルトン(米国)に8回TKO勝ちを収め、WBCとWBOの王座を奪取。そして、今月26日にマーロン・タパレスを10回KO勝ちで撃破し、男子ではウェルター級のテレンス・クロフォード(米国)に次ぐ世界2人目となる2階級での4団体統一を達成。史上最速5か月での快挙だった。
「スポーツ界で最も優れた男性ボクサーへの賞は、ウエイトに縛られない、抑えきれない世代の才能である“ザ・モンスター”にほかならない」
そう井上を評した『ESPN』は、クロフォードを含め、今年にインパクトを残した名だたるボクサーの中で、30歳の日本人ファイターを「最優秀」に選出した理由を次のようにまとめている。
「日本のスターは競争のレベルを大幅に上げ、1階級跳ね上げ、同じように支配した。これは紛れもなく偉大なことである。イノウエは何をしたのか? 絶え間なく勝利し、強烈なKOを決め、8回後半にフルトンを仕留め、彼のスーパーバンタム級デビュー戦で統一王者となった4回にタパレスを落とし、コンビネーションパンチ、信じられないほどのバランス、そして激しいジャブで打ちのめし、この階級で4団体統一王者なり、しばらくの間はそこに落ち着くつもりだろう」
海外メディアはパウンド・フォー・パウンドなど各自で「最高の選手」を選定し続けている。そのなかで米国内において最大級のネットワークを誇る『ESPN』ほどの大手に、23年で最高の選手と評されたのは、井上の異次元さを物語る事実と言える。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]