タパレスにKO勝ちした井上尚弥【写真:荒川祐史】

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ドネアも指導したロベルト・ガルシア氏

 26日に東京・有明アリーナで行われたボクシングの世界スーパーバンタム級(55.3キロ以下)4団体統一戦12回戦は、WBC&WBO王者・井上尚弥(大橋)がWBA&IBF王者マーロン・タパレス(フィリピン)に10回1分2秒KO勝ち。男子では世界2人目、アジア人初の「2階級4団体統一」の歴史的偉業を達成した。世界的名トレーナーも快挙を祝福。「122(スーパーバンタム級)では彼のことは誰も倒せない」と強さを絶賛している。

 4回後半にロープ際でのラッシュでダウンを奪った井上は、タフさを見せながら守勢を強めたタパレスを10回に攻略。見事なワンツーを突き刺し、2度目のダウンを奪取すると、膝をついたタパレスは立ち上がれず、10カウントでモンスターのKO勝ちが決まった。

 井上と2度戦ったノニト・ドネアら数々の選手を指導してきた名トレーナーで、元IBF世界スーパーフェザー級王者のロベルト・ガルシア氏は米専門メディア「210ボクシングTv」公式YouTubeチャンネルに出演。「午前3時に起きて試合を見たよ。彼は見たくなる選手なんだ。相手が誰であろうが関係なくね」と井上が特別な選手であると強調した。

 結果については「多くの人がタパレスについて知らないかもしれないけれど、彼はMJ(ムロジョン・アフマダリエフ)に勝った男だ。MJは強いぞ。それに勝ったんだから、簡単な試合であるべきではなかった。ただイノウエが特別なんだよ」と強さを力説した。

 井上を倒せる選手がいるかどうかを問われると「ラッキーパンチとか、イノウエが体調の優れない中、試合をしたり、拳を痛めたりしない限り誰も倒せないと思う。こういうことがない限り、122では誰かが彼を倒すことはないだろうね」と現階級では敵なしと指摘する。

 それを踏まえ「122でビッグファイトになりそうなのはルイス・ネリかMJだろう。MJは力強くてパワーもある。彼にはチャンスがあるかもしれない。それでもイノウエが勝つと思うけどね。イノウエは特別だから。フェザー級に転向しても同じことだと思うよ。フェザー級にも良い王者がいるけど、イノウエは特別だ」と階級を上げても勝ち続けると予測している。

(THE ANSWER編集部)