Googleの光通信事業「Google Fiber」が最大20Gbpsのインターネット接続サービスとWi-Fi 7対応ルーターのセットプランを月額250ドル(約3万6000円)で提供開始することを発表しました。Googleが実施したテストでは、複数の端末で同時に2Gbps超えの通信が可能なことや、Wi-Fi接続でも遅延を有線接続と同程度に抑えられることが確認されています。

Google Fiber Blog: Your most exciting invitation this holiday season - 20 Gig + Wi-Fi 7 for $250 a month

https://fiber.googleblog.com/2023/12/your-most-exciting-invitation-this.html

Google Fiber Blog: 20 Gig in the wild

https://fiber.google.com/blog/2023/11/20-gig-in-wild.html

Googleは2023年10月25日に20Gbpsの通信サービスを家庭向けに提供することを発表していました。新たにGoogleは20Gbpsサービスを2024年第1四半期からカンザスシティ、ノースカロライナ州のトライアングル地区、アリゾナ州、アイオワ州で提供開始することを発表。同時に、サービス価格が月額250ドル(約3万6000円)であることも発表されています。

Googleは20Gbpsサービスで得られる通信速度や遅延性能をアピールするムービーも公開しています。

GFiber 20 Gig + Wi-Fi 7 Demo - YouTube

以下が各家庭に配備される20Gbps通信の親機です。家庭用通信機器としてはかなり大きめですが、将来的にサイズは縮小される予定とのこと。



20Gbpsサービスの性能を検証するためにGoogleの研究施設に回線を配備して3台のノートPCと1台のタブレットで同時に通信速度テストを実行した結果が以下。ノートPCの通信速度はそれぞれ2.3Gbps、2.1Gbps、2.6Gbpsで、タブレットの通信速度は8.0Gbpsでした。





Google Fiberの20Gbpsサービスに加入すると、Wi-Fi 7対応ルーターがセットでついてきます。記事作成時点ではWi-Fi 7の仕様は確定していませんが、GoogleはActiontecと協力してWi-Fi 7対応ルーターを開発したとのこと。



Googleの実験では、Wi-Fi 7対応ルーターを1台設置するだけで、異なる階で1Gbps以上の通信速度を確保できることが確かめられています。



また、Wi-Fi 7対応ルーターを用いると、Wi-Fi接続でも遅延を有線接続と同程度に抑えられるとのこと。有線接続で22ミリ秒の遅延が発生する環境でWi-Fi 7対応ルーターを用いた実験では、25ミリ秒という有線接続と大差ない遅延しか発生しないことが確認されています。