台本を丸ごと暗記…映画『窓ぎわのトットちゃん』主人公役・大野りりあな、黒柳徹子も感激の作品愛!

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黒柳徹子の自伝的小説『窓ぎわのトットちゃん』。

第二次世界大戦が終わる少し前の激動の時代を背景に自身の幼少期を描いた同作は、現在までに全世界累計2500万部超、20以上の言語で翻訳され、まさに世界中で愛されるベストセラーとなっている。

そんな『窓ぎわのトットちゃん』が、アニメーションで初の映画化。監督・八鍬新之介をはじめ日本アニメ界のトップクリエイターたちが集結し、珠玉の名作の映画化に挑んだ。

12月8日(金)にこの映画『窓ぎわのトットちゃん』が公開されることを記念し、12月2日には『徹子の部屋』特別編が放送。

トットちゃん役の大野りりあなと八鍬新之介監督が登場し、作品の魅力をたっぷり語った。

◆試写会で黒柳徹子も涙!

当初、映画化の話を聞いて「大変だからおやめになったほうがいいでしょう」と言ったという黒柳。続けて「大変でしたか?」と聞かれた八鍬監督は、しみじみと「大変でした」と“構想7年”の日々を振り返る。

それもそのはず、本作の背景は全て手描きの水彩画で、映画の中に出てくる「黒柳家」は図面から書き起こすなど、黒柳も実物を見て「わーすごい!」と驚くほど“本物”を貫いた作品となった。原画は、通常の倍近くの約12万枚だという。

そうして出来上がった作品を試写会で観た黒柳は、「私も涙が出たんです」と思わず泣いてしまったことを告白。映画に登場する懐かしい愛犬や親友の姿に涙腺を刺激されたようで、映画の映像をあらためて観ながら「本当に涙が出ますね」と感無量の様子だった。

◆台本を全部覚えてきた…大野りりあなの作品愛

そして、今回の映画『窓ぎわのトットちゃん』でトットちゃん役を務めたのが、トットちゃんと同じく現在7歳の大野りりあな。

5歳のころから原作の『窓ぎわのトットちゃん』に親しみ、今作に出るのが「夢だった」という彼女。トットちゃん役に決まった日のことを振り返り、「すごい嬉しくて泣いちゃって、家族みんなで抱き合って、あれほど嬉しい日はないなって思いました」と話す。

八鍬監督からは、そんな大野の作品への深い思いを示すようなエピソードが。

黒柳から大野を選考した理由を聞かれた八鍬監督は、「いちばんは、トットちゃんのもつ華やかさのようなものをもっていた。(大野には)スタジオに入ってきたときからパーっと(場を)明るくする雰囲気がある」と回答。

続けて、大野がオーディションの際、トットちゃんの台詞だけでなく、他のキャラクターの台詞も含めて台本すべてを丸ごと覚えてきたことを紹介。「前後の文脈をしっかり理解してお芝居してるので、こちらが欲しい感情表現をしてくれた」と絶賛した。

これを受けて大野は、「5歳のときから『窓ぎわのトットちゃん』を読んでたから、誰がどんなことを言っていたかも覚えてて、あとは本当に(作品の)時代に入り込んだり、トットちゃんがいま何を思ってるのかなって考えると、セリフがどんどん入っていくんです。だから全部覚えられました!」と、作品が大好きだからこそ覚えてしまえたことを明かしていた。

また大野は、劇中に登場する学校“トモエ学園”について、「もしトモエ学園のような学校が世界中のいろんな場所にあったら、きっと、いろんな子どもたちが楽しく幸せでいられるだろうなと思います!」とその思いを語る。

自身の母校についてこのように熱く言われた黒柳は、「そうですよね…本当にそうですよね。こういう学校があったらね」と声を震わせ、7歳の大野からの真摯な言葉に大いに感動していた。