10月6日公開の映画『アナログ』に主演している二宮和也

 10月24日、旧ジャニーズ事務所「SMILE-UP.」から独立し、個人で活動する意志を表明した「嵐」メンバーの二宮和也。

 すでに、SMILE-UP.の公式サイトから二宮の名前は削除されている。

 ファンクラブ会員向けにアップロードされた動画で、決断について語った二宮はそこに至るまでの心境として、このように話していた。

「1回めの事務所の会見以降、自分の活動にも多くの影響が起き始めて、正直な話、僕も怖くなったし、不安な気持ちにもすごくなって、これからどうしていこうかなと考え始めました」

 9月7日の旧ジャニーズ事務所の会見以降、企業からはジャニーズ事務所に所属するタレントの広告起用などを自粛する動きが広がっていた。

「二宮さんは、先に独立を発表していた岡田准一さんと並んで、CM出演が多いタレントの一人でした。

 なかでも、クレジットカード会社『JCB』と大手食品企業『日清オイリオ』の企業CM、伊藤ハムの『アルトバイエルン』、久光製薬の『サロンパス』といったブランドCMは長年、二宮さんが務めてきたものとして、有名でした。

 しかし、それらのいずれもが、故・ジャニー喜多川氏の性加害問題を受けて、新規契約更新の見送りを発表することになりました」(芸能記者)

 こういった世間の反応を受けて、10月2日に旧ジャニーズ事務所は、2度めの会見を開き、SMILE-UP.への社名変更を発表した。

「そして、二宮さん自身も10月4日に、今後の対応に言及したことがありました。

 二宮さんが主導して開設したYouTubeチャンネル『ジャにのちゃんねる』の名称変更についてです。グループ名の変更も検討するグループがあるなかで、中丸雄一さん、山田涼介さん、菊池風磨さんと活動している、このYouTubeチャンネル名も、ジャニー氏との関係性を断ち切る配慮が必要との判断でした。

 そして、『不確定要素がすごく多いので、一定期間休みます』と、チャンネル活動の休止も発表していたんです」(芸能記者)

 だがじつは、この“ジャニ断ち宣言”の前日に、二宮も心を揺さぶられたであろう重大なメッセージが、彼の近しい人から発信されていたのだ。

 10月6日から公開された二宮の主演映画『アナログ』だが、その公開を目前に控えるなか、同作のタカハタ秀太監督が、自身のX(旧Twitter)で、旧ジャニーズ事務所の対応を猛批判する内容をつづっていた。

 タカハタ監督は、《ただ映画を宣伝するだけの自分の投稿リポストに違和感を感じるので個人的見解を述べます》と、前置きをしたうえで、このように続けたのだ。

《社長、同じ人でいいの?新社名公募…社内にそれ違うんじゃ?って止める人はいなかったの?とかホントに思いました。

 そのやり方に在籍タレントは振り回されてる感があるような気もしました。

 性加害は重罪です。断罪すべき。それを見てみぬふりをしていたと認めた人が社長って理解出来ないです》

《こんな投稿するとちょっと前なら僕はジャニーズ所属の人ともう仕事は出来なくなったでしょう。干されていたと思います。

 でも僕はこれからも彼らと仕事をしたい。だからそういうの変えて行きましょうよ、メディアの皆さん、全てのエンタメの皆さん。今しかないですよ》

 二宮は、今回の独立発表の動画内で、2回めの会見で示されたSMILE-UP.への所属か、エージェント契約を選ぶという状況について、「頭で理解していても、個人的に引っかかってしまう部分がありました」という当時の思いを明かしていた。

「最新作の監督を務める人物が、ここまで対応を批判しているのを、二宮さんが知らなかったわけがありません。

 それに、すでに事務所内でも大ベテランに近い立ち位置だった彼としては、タカハタ監督の『見て見ぬふり』という言葉は非常に響いたはずです。

 そんな、タカハタ監督の『変えていきましょう』という呼びかけに、二宮さん自身もSMILE-UP.に頼らないという形で、応えたのではないでしょうか」(前出・芸能記者)

 タカハタ監督とは、二宮が主演で、2015年末に放送されたTBS系の特別ドラマ『赤めだか』でも互いに仕事をした間柄だ。

 信頼している人物の言葉は、お世話になった事務所よりも重かったのかもしれない――。