石川まさとし氏の謝罪ツイート

 岸田首相を揶揄する言葉として、連日のようにXに「増税メガネ」がトレンド入りするなか、黒縁メガネのイラストと「増税メガネ」の大きな文字が書かれたチラシを作成・配布した日本維新の会・東京都第4選挙区(大田区)の支部長が、謝罪に追い込まれた。

《私が配布をしたチラシについて、厳しいご指摘がありました。SNSトレンドになったキーワードをきっかけに税制・税負担を論じることを企図したものでしたが、多くの方に不快な思いをさせ、軽率であったと反省しています》

 10月19日、自身のXでそう謝罪したのは、日本維新の会から次期衆院選への立候補を予定している医師の石川まさとし氏(43)。

 石川氏は、8月2日、日本維新の会の支部長に就任。自身のXには京急・蒲田駅前での朝活の様子などをこまめにアップし、10月18日には朝活の写真とともに《チラシを受け取って下さる方が増えてきたように感じます》、19日の午前10時55分には《維新への声援が増えてきているように感じます》などと投稿していた。

 しかし、チラシの画像がネットに上がると「幼稚すぎて引く」「メガネ着用者への差別だ」などの批判が殺到し、炎上。同日午後11時すぎ、石川氏は冒頭の謝罪をXに投稿する事態に追い込まれた。

 フジテレビの『Live News イット!』は石川氏への直撃を試みたが、石川氏は事務所のスタッフにガードされ、一言も話すことなく車に乗り込む姿が映し出された。その後、石川氏はXを1度も更新していないが、ネット上では、

《これから議員になろうとする人がやることではない。そんな言葉ではない事を求められる立場であると認識した方がいい》

《「増税メガネ」がメガネ使用者への差別だとは思わないけど、自分を売り込む言葉に安易にネットに流れる言葉を利用して他人を揶揄するのはセンスがないと思う。あと、政治家を志す者が言論で闘わず、インタビューに一言も返さず逃げるのも政治家としての胆力が無いのでは?と感じる》

《時代なのかSNSで謝罪して、はい終わりで良いと思っているんですかね。今後、立候補しようと考えている方が、自分がしたことに対する責任が無さすぎる》

 など、政治家を目指す石川氏の資質を疑問視する声があふれた。しかし、一方ではチラシに「増税メガネ」という言葉を用いたことに対して、

《的確な指摘なので問題は無い》

《そう言われても仕方ないのでは?》

 などの声も少なからず寄せられている。

 予想外のところでイジられた形となった岸田首相は、10月23日午後、臨時国会で所信表明に臨み、「経済!経済!経済! なによりも経済に重点を置いていく」と宣言。岸田首相の発言にかぶせて「増税!増税!」と野次る議員もいたが……やはり国会が幼稚なのは変わらないようだ。