「ジャニーズ問題」日テレ社内調査がぶっちゃけすぎと話題「競合タレントはキャスティングしない」
写真:西村尚己/アフロ
日本テレビが、10月4日放送の『news every.』で、ジャニーズ事務所に関しての社内調査の結果を28分にわたって報告した。
故・ジャニー喜多川元社長の性加害については、被害が拡大した背景に “メディアの沈黙” があったことが指摘されている。
1999年、『週刊文春』がジャニー氏の「セクハラ」について報道し、ジャニー氏は名誉毀損で訴えたものの、2003年の二審で記事の真実性が認められ、2004年の最高裁で二審が確定した。
日本テレビは「ジャニーズ事務所への忖度や事務所からの圧力は確認できず」としたものの、「週刊誌のゴシップと軽く捉えていた」「男性への性加害全般に対する問題意識が低かった」と、当時、報じなかった理由を説明。
伊佐治健・報道局長は、「男性への性加害に私たちは鈍感だった。『テレビが取り上げていたら、親もジャニーズに行かせなかった』という元(ジャニーズ)Jr.の話もありました」と反省。続けて「裁判所の認定という報道すべき機会を逃して、結果的に被害を拡大させて痛恨の極み」と謝罪した。
また、「ジャニーズ事務所と日本テレビの関わり」として、1999年のころから局内には「事務所を怒らせるとキャスティングができなくなるのでは」「取材ができなくなるのでは」という雰囲気があったという。
2000年代については、当時の編成幹部が「競合するタレントはキャスティングしないというのが不文律。ジャニーズが司会の番組でイケメンを出しにくい」と証言した。
藤井貴彦アナウンサーは「20年以上前から日本テレビ社内ではジャニーズ事務所に対して『怒らせるとキャスティングができなくなるのでは、取材ができなくなるのでは』といった認識や雰囲気が生まれていました」と伝えた。
報道局では、2006年から『news zero』で嵐・櫻井翔、2010〜2018年に『news every.』でNEWS・小山慶一郎をキャスターに起用。その後はジャニーズについて「報じるのに必要以上に慎重になったケースがあった」と説明。
さらにジャニー氏については、当時の編成幹部から「ジャニー氏の男の子好きは広く知られていた。余計なことを言って揉めたくないと思っている。それだけ事務所に力があるから。忖度していたのは間違いない」との証言もあった。
日テレの社内調査にSNSではさまざまな意見が寄せられた。
《newseveryの日テレ社内調査がなかなかすごかった。局長が出てたし長尺だったしびっくりした》
《日テレの社内調査は、結構ぶっちゃけとるな》
《しっかり社内聞き取りして、忖度があったと言われていました》
《こうした社内調査をしていたのですね。世の人が期待しているのはこういう振り返りと反省だと思います。他局はどうなんですかね?》
「同番組では『24時間テレビ』について、1995年以降、ジャニーズ事務所のタレントがメインパーソナリティーを務めてきた点に、『チャリティーパーソナリティーを別の事務所の女性グループにした際はジャニーズ事務所から出演がなかった』との情報を公開していました。
当時の芸能デスクも『ライブなどの取材や新曲のインタビューもあり、(ジャニーズを)外されるのは怖い。実際にやられている(外された)雑誌を見ているので突っ込みにくかった』と話したことも伝えていました」(芸能ライター)
ジャニーズ問題への反省を公表した日テレ。他局も社内調査する流れとなるだろうか。