【ジャニーズ会見】所属タレントたちの「怒り&涙コメント」に集まる好感のなか“先駆者”櫻井翔の際立つ“保身”
会見に出席したジャニーズ事務所の藤島ジュリー景子社長(左)と、当日夜に『news zero』のインタビューに応じた櫻井翔(写真・梅基展央)
9月7日、ジャニーズ事務所が会見で故・ジャニー喜多川氏の「性加害問題」を認め、謝罪したが、会見内では今後の具体的な対応策などが見えてこず、いまだ騒動は収まる気配はない。
「藤島ジュリー景子前社長が出席した会見でしたが、報道陣からの質問に答えていたのは、新社長になる東山紀之さんと、ジャニーズアイランド社長の井ノ原快彦さんばかり。副社長など、これまでの経営陣も出席しておらず『タレントを盾にした』といわれても仕方がない内容でした」(芸能記者)
会見後も、「タレントを盾に」と思われても仕方がないような状況が続いている。
「いまや、キャスターやコメンテーターという形で、さまざまな報道・情報番組にジャニーズタレントが出演している状況です。
この流れは、2006年、日本テレビ系の報道番組『NEWS ZERO』(現『news zero』)に、嵐の櫻井翔さんがキャスターと就任したのが最初だと思います。
タレントのデビュー年齢も高くなり “マルチタレント化” 路線が必須になったなかで、『報道』は鉱脈になると思ったのか、これ以降、ジャニーズ事務所は多くの所属タレントを報道番組などに出演させてきました」(同前)
9月9日に放送された『週刊ニュースリーダー』(テレビ朝日系)では、番組冒頭から約10分、会見のVTRを放映し、その後にMCを務めるTOKIOの城島茂が「正直、複雑な思いで見つめていました」と心境を吐露。「ジャニー氏にはいろんなものをいただきましたが、こんな負の遺産を残してどうするんだ」と、怒りに似た厳しい感想も述べていた。
番組内で涙ながらにコメントしたのは、どちらも8日に放送された『ゴゴスマ〜GO GO!smaile〜』(CBCテレビ制作・TBS系)に出演したA.B.C-Zの河合郁人と、『よんチャンTV』(MBSテレビ)に出演したジャニーズWESTの中間淳太だ。
河合は事務所名の変更について、「僕のなかでは、変えたほうがいいのではないかと思う」と私見を述べたうえで、ファンへのメッセージとして「応援してくださっていることに……」と、口をした段階で号泣。涙ながらにジャニーズ事務所の一員として、今後の決意を語っていた。
中間は「外部の人間を雇用するべきだと思っていました」と、会見で示された今後の経営体制に苦言を呈す場面も。所属グループに「ジャニーズ」の名がついており、今後のグループ名の変更も頭にあるとして、目に涙を浮かべながら「応援してて恥ずかしいということは、絶対にさせません」とファンに訴えかけた。
こうしたジャニーズタレントの訴えに、SNSでは同情の声が上がっていた。
《中間さん涙目やん、よう我慢した。ワシはこれからも応援するからな》
《河合郁人くん 堪えきれず涙を流す いろいろ背負わないで大丈夫だよ あなたが悪い訳では無い》
《コメンテーターとして番組出てる以上コメント求められることは覚悟してたけど、涙することなんて滅多にない人だから涙目で語る姿に正直凄くびっくりしていて》
前出の芸能記者はこう話す。
「ジャニーズ事務所も会見を開けば、こうした流れになることは想定していたでしょうし、“撒き餌”のようにさまざまな報道番組に配置されているジャニーズタレントが“緩衝材”となったのは、今回が初めてではありません。
2022年11月のKing&Princeの脱退騒動の際も、金曜夜の発表後に、KAT-TUNの中丸雄一さんが日曜朝の『シューイチ』(日本テレビ系)で『めちゃくちゃに悲しい』といった心情を熱弁していました。
この際も、ネット上では、中丸さんを称える意見が多く、“内部の人間”が本音を語ることで、うまく事務所への批判の声を逸らしたように感じました」
ただ、今回の場合、コメントした全員が支持を得られたわけではなかったようだ。
「いまのところ、城島さんや河合さん、中間さんのコメントは好感を持って受け止められている印象です。各企業が広告起用などの見直しなどを発表しているなかで、『がんばっているタレントに罪はない』と、形勢逆転しそうな気配を感じます。
一方で、コメントによって窮地に立たされているのは、皮肉にも“元祖キャスター”の櫻井さんですね」(同前)
会見当日の夜、『news zero』の放送で、櫻井のインタビューVTRが放送されたが、櫻井は終始、固い表情でジャニー氏の性加害について「噂では聞いていた」「正直、半信半疑」と曖昧に回答したのみ。
ベテランキャスターにもかかわらず、ジャニーズ事務所の会見の“右にならえ”のような私見に、視聴者からは 《必死の保身》 など失望の声が上がっていた。
「櫻井さんは同番組内で、この騒動についてコメントを出さない時期が長くありました。いまさら騒動を断罪しても遅すぎますし、このまま強く踏み込まなければ “キャスター失格” と言われても仕方のない、絶体絶命の状況です。
キャスターとしてのキャリアが長いだけに、初動時の対応を少しも間違えてはいけなかったんです」(前出・芸能記者)
会見当日の夜、自身のInstagramに“意味深メッセージ”を投稿した木村拓哉が「空気が読めていない」と、物議を醸しているように、いまやジャニーズタレントは、少しの動向さえも注目を集める状況だ。
18年前に、この道を切り開いた“ジャニーズキャスターの先駆者”は、今後どのような発言を続けていくのか。注目していかなければならない。