2023年7月24日、長らく「Twitter」の名称で運営されてきたSNSの名称が「X」に変更され、ユーザーの間に戸惑いが広がりました。「X」のアイコンを見慣れた「青い鳥」に戻す拡張機能をリリースするユーザーも現れる中、Twitterを買収したイーロン・マスク氏が「社名を変更した企業」の一覧に「X: Twitter」と付け加えた投稿へのリプライで、「Twitterの名称をXに変更した理由」について説明しています。



Elon Musk explains why he's rebranding Twitter to X

https://www.cnbc.com/2023/07/25/musk-explains-why-hes-rebranding-twitter-to-x.html

Musk Explains Why He’s Axing Twitter Name, Iconic Bird Logo - Bloomberg

https://www.bloomberg.com/news/articles/2023-07-25/musk-explains-why-he-s-dumping-twitter-name-and-iconic-bird-logo

Musk explains Twitter rebranding, vows to add features | The Hill

https://thehill.com/policy/technology/4118017-musk-explains-twitter-rebranding/

マスク氏が「Twitter」の名称を「X」へ変更して青い鳥のロゴもリストラしたことについては、長らくTwitterや青い鳥アイコンに慣れ親しんできた多くのユーザーから困惑や憤りの声が上がっています。市場調査会社・Forresterのアナリストであるマイク・プルークス氏は、「私たちの文化的語彙(ごい)の中でその地位を確保してきた15年以上にわたるブランド名の歴史を、たった1人で消し去ったのです」と述べ、人々が慣れ親しんだ名称を変更することにはリスクがあると指摘しています。

なお、マスク氏は立ち上げた企業の名称や息子の名前に入れるほど「X」という文字を気に入っており、以前から強い執着を見せてきました。マスク氏が「X」にどれほど思い入れを持っているのかは、以下の記事を読むとよくわかります。

「X.com」はもともとどのようなものだったのか? - GIGAZINE



マスク氏は名称変更について説明したXへの投稿で、「Twitterは言論の自由を確保するため、そしてエブリシングアプリであるXを促進するためにX Corp.によって買収されました」と述べ、単にTwitterの名称をXに変えたというだけでなく、アプリそのものを作り変える作業にも取り組んでいるとアピールしています。

マスク氏は、「Twitterという名前は、鳥のさえずりのように140文字のメッセージがやり取りされていた頃は意味がありましたが、今では数時間の動画を含めてほとんど何でも投稿できるようになりました。今後数カ月間で、包括的なコミュニケーションと金融業界全体を管理する機能を追加します。この文脈ではTwitterという名前が意味をなさないので、私たちはこの鳥(Twitter)に別れを告げなければなりません」と述べました。

要するにマスク氏は、今後のX(旧Twitter)は短い文章を投稿するだけのツールではなく、多様なコンテンツの投稿や金融取引を含む包括的な機能を持ったアプリになるため、もはやTwitter(さえずり)という名称はそぐわないと言っているわけです。

X Corp.のリンダ・ヤッカリーノCEOも名称変更についての説明を投稿し、「Xはオーディオ・ビデオ・メッセージング・支払い/銀行業務を中心とした無制限のインタラクティビティの未来であり、アイデア・商品・サービス・チャンスの世界的な市場を創造します。AIを活用したXは、私たちが想像し始めた方法で全員を結びつけます」と述べています。海外メディアのBloombergはこうしたヤッカリーノ氏の投稿について、「最近入社したヤッカリーノ氏は、マスク氏が行った一連の突然で恣意(しい)的に思われる変更の後、広告主とユーザーの信頼を回復する立場にあります」と指摘しました。