足裏のマッサージで痛みが生じる理由は?

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 店舗で足裏をマッサージしてもらったり、健康器具を使って自分で足裏をマッサージしたりした経験がある人は、多いのではないでしょうか。その際、部位によっては、激痛が走ることがあります。実際に足裏のマッサージについて、SNS上では「痛過ぎる」「もん絶した」などの声が上がっています。

 足裏をマッサージすると、痛みが生じるのはなぜでしょうか。また、「足裏のマッサージで、体の状態が分かる」といった話をよく聞きますが、本当なのでしょうか。治療院「R&−ランド−」(東京都品川区)の院長で、はり師・きゅう師の五十嵐美佳さんに聞きました。

「老廃物」が原因の場合も

Q.足裏をマッサージした際に、痛みが生じることがありますが、なぜでしょうか。

五十嵐さん「足の裏には、約60〜70個ほどの『反射区』と呼ばれている部分があり、そこには各器官や内臓につながるとされる『末梢(まっしょう)神経』が集中しています。反射区に老廃物がたまっている場合、痛みが生じることがあります。ただ、足裏の痛みが反射区にたまった老廃物が原因とは限りません」

Q.「足裏のマッサージで体の状態が分かる」といった話をよく聞きますが、本当なのでしょうか。

五十嵐さん「本当です。痛みや張りなどを感じる反射区から、対応する器官の不調が分かります。例えば、『胃』が不調の場合、土踏まずの所に老廃物がたまり、痛みが生じます」

Q.足裏のマッサージは、市販の健康器具で行っても問題ないのでしょうか。それとも、マッサージ店に依頼するのが望ましいのでしょうか。

五十嵐さん「市販の健康器具で行っても問題ありませんが、ただ強く押せば効果があるというわけではありません。強く押し続けるとけがにつながってしまうため、注意してください。

反射区や解剖学などを理解しているはり師、きゅう師などが在籍する店でマッサージを受けるのが一番効果的です。そういった店では、施術担当者が強く押し過ぎてけがをする恐れはないと思います。

足裏マッサージの際に感じる痛みが、反射区による痛みではない場合もあるため、不安な場合は、専門家に相談してください」

Q.足裏のマッサージをするのに最適な時間帯や頻度はあるのでしょうか。

五十嵐さん「特に適切な時間帯はありません。人により生活リズムが異なるため、その人に合ったタイミングや頻度で行ってもらうのが良いと思います。例えば、1日の疲れを取りたいのであれば、お風呂上がりの血行がよくなっているタイミングで、気持ち良いと感じるぐらいの強さで毎日行うのが良いと思います」