つい口にしてしまうよくない口癖とは(漫画:©︎三田紀房/コルク)

自分は頭が悪いから……。日常生活でつい口にしてしまう人も多いのではないでしょうか。しかし日々口に出していると、ここぞというときに力が出し切れなくなります。偏差値35から東大に2浪で合格し、そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、カルペ・ディエムを設立した西岡壱誠さんの新著『偏差値35から東大に合格してわかった 頭がいい人は○○が違う』を一部抜粋・再構成し、お届けします。

みなさんは、「頭をよくする」ことって、できると思いますか?

多くの人が、よく「私は頭が悪いから……」と言いますね。

「頭が悪いから、勉強ができない」

「頭が悪いから、いい大学に行けない」

「頭が悪いから、いい会社に入れなければ、出世もできないし、難しい話はわからない」

こういった発言には、次のような前提が見え隠れしていると思います。

「頭のよさとは、先天的なものである」

「頭がいい人と悪い人は、生まれたときから決まっていて、バカな人はバカなままである」

つまり、後天的に「頭をよくする」なんて、無理、ということですね。

でも、僕はそんなことはないと思っています。僕は高校2年生のときの偏差値が35で、そこから2浪して東大に合格した人間です。

「頭が悪かった東大生」は意外と多い

そして東大に入ってみてわかったのですが、「頭が悪かった東大生」というのは、僕以外にも結構いました。今僕の周りには、「高校まで勉強が全然できなかったけれど、東大を目指して、合格した」というリアルドラゴン桜な東大生たちが数多くいます。彼ら彼女らを見ていると、「頭のよさ」は、ある程度自分の意志と努力で「作れる」ものだと思うのです。

しかしながら、「こういうパターンだとどう頑張っても頭がよくなれない」という人もいます。それは、「自分は頭が悪い」と口に出して言っている人です。

自分はバカだと口に出して他人に言ってしまっている人は、頭がよくならないのです。これについて、ドラゴン桜2では桜木先生がこのように述べています。


(漫画:©︎三田紀房/コルク)





(漫画:©︎三田紀房/コルク)





(漫画:©︎三田紀房/コルク)

いかがでしょうか。「メンタルブロック」と呼ばれる現象について桜木先生が述べていましたね。同じような現象で、「セルフハンディキャッピング(言い訳作り)」というものもあります。失敗したときの言い訳をあらかじめ作っておくことで、本気で勝負しなくてもいいようにするというものです。

テストの前に「昨日全然勉強してなくて〜」と予防線を張る人もいますよね。あれは、テストで万が一悪い点数を取ってしまっても、「全然勉強してなかったからな〜」と、言い訳をして逃げ道を作っていると解釈できます。

でも、逃げ道があるということは、本気ではないということと同義です。本気で挑んでいないのに、どうしていい結果が得られるのでしょうか?

結局、勉強ができるようになるかどうか、知識を多く得ることができるかどうかは、勉強に取り組む姿勢によって変わってきます。

「できない」と口に出すと、頭がよくならない


「自分は頭が悪いから、こんなに難しいことはわからない」と口に出して言っているうちは、「メンタルブロック」「セルフハンディキャッピング」の罠にハマってしまって、頭はよくならないのです。

頭がいい人は、予防線を張りません。失敗しても「自分の実力不足だ」と言い切れるように、本気で挑みます。

そして、どんな勝負にも本気で挑む姿勢を持っているから、どんどん成長できるのです。

頭がよくなる人とそうでない人の違いは、こういう些細な言動にあるのかもしれませんね。

(西岡 壱誠 : 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当)