日本ダービーに出走するフリームファクシ(ユーザー提供:まやいけさん)

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 5月28日に東京競馬場で行われる日本ダービー(3歳牡牝・GI・芝2400m)。世代の頂点を決める熱き戦いにフリームファクシ(牡3、栗東・須貝尚介厩舎)が吉田隼人騎手とのコンビで挑む。

 フリームファクシは父ルーラーシップ、母ライツェント、母の父スペシャルウィークという血統。祖母は名繁殖ソニンクで、近親には芝ダート問わず多数の活躍馬がいる。日英GIを制したディアドラや、今年の青葉賞覇者スキルヴィング、09年のダービー馬ロジユニヴァースも同じ一族。セレクトセールで1.5億円の値が付いたこともうなずける。

 本馬は22年10月に東京競馬場の2歳新馬戦でデビューし2着に入ると、続く11月に阪神競馬場で行われた2歳未勝利戦で初白星を挙げた。同レースでは直線で前の馬がつまづき、進路を切り替える不利がありながら2馬身半差の完勝。さすが良血馬といわしめる好内容を披露した。

 その後は年明け1月に中京で1勝クラスを快勝し、同年2月のきさらぎ賞に出走。道中2番手から早め先頭に立つと、最後は鋭く迫ったオープンファイアをアタマ差退け重賞初制覇を飾った。通算成績は5戦3勝。

 前走の皐月賞は9着だったが、レース後のコメントによると渋った馬場で持ち味が引き出せなかった様子。良馬場での開催となれば巻き返せるはずだ。馬名の由来となった「北欧神話に登場する馬」のように“天駆けるスピード”で逆転に期待したい。