オークスに挑むリバティアイランド(C)netkeiba.com

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 牝馬クラシック第2弾の「オークス」。桜花賞がスピードと瞬発力を競うのに対して、こちらは東京競馬場の2400mコースで、スタミナ、そして底力が問われるケースが多い。3歳春のクラシックで最も大事なことは完成度の高さと順調であるということ。ただし、今年の場合はメンバー構成上、かなり早い段階からペースが上がることが予想され、最後は消耗戦的なスタミナ比べになりそうなことも考えておきたい。

 ◎リバティアイランドは昨年の2歳牝馬チャンピオンで、桜花賞馬。デビュー戦で見せた31.4秒の末脚も衝撃的だったが、阪神ジュベナイルフィリーズ、桜花賞の勝ち方が圧巻だった。とくに桜花賞は休み明けであのパフォーマンスなら、さらなる上積みがありそうだ。ドゥラメンテ産駒で、母ヤンキーローズが芝2000mのG1勝ち馬で、コックスプレート3着馬なら距離に対する不安はなさそうだ。ただし、切れすぎる馬なので距離延長が必ずしもプラスとはいえないかもしれないが、完成度は高い。

 〇ソーダズリングはフローラS2着馬。デビュー2戦目の未勝利戦を勝っての重賞挑戦だったが、むずかしい展開の中で、しっかりと出走権利を確保した。ハーツクライ産駒で、母は桜花賞3着。ソーヴァリアント、マジックキャッスルの半妹なら大舞台にも強そうだ。キャリアが浅いのはマイナスだが、気楽に挑める今回は違った1面を見ることができるかもしれない。

 ▲ゴールデンハインドはフローラS優勝馬。前走は抜群の好ダッシュから先手を奪うとスローに落として早めのスパート。最後は45.9秒、34.1秒でまとめてソーダズリング以下を封じ込めた。1戦毎に馬体重を増やしているのは好感だ。目標にされてしまうのは有利とはいえないが、自分で競馬を作れる強みを生かしたい。

 △エミューはフラワーカップの優勝馬。小柄な馬だが、タフに使われながら体重をキープしている。桜花賞は互角のスタートから後方に控え、最後はインから伸びかけたが前が空かずに不完全燃焼のレースになってしまった。ハービンジャー×スペシャルウィークなら距離延長をプラスにできそうだ。

 △シンリョクカは阪神ジュベナイルフィリーズ2着で桜花賞6着。出否がなかなか決まらず皐月賞と両にらみで挑んだ前走は、勝ちに行く競馬をしたもののエンジンのかかりが遅く6着。それでも坂を上がってからの伸びは目を引くものだった。△コナコーストは桜花賞2着、チューリップ賞2着。いまだ1勝馬だが、高いレベルで安定しているものの、減り続けている馬体重が気になるところだ。△ハーパーはクイーンC優勝で桜花賞4着。いずれのレースも悪い内容ではなかったが、やや反応が鈍くなるようなところがあり、距離延長を味方にできそうだ。