白髪と傷みに悩む50代が「ヘナ染め」を体験。1年やってよかったこと、唯一気になること
年齢を重ねて髪の悩みが増えてきたという方も多いのでは? 年齢だから仕方ないな…と思いつつも、できることなら何とかしたいですよね。ESSEをはじめさまざまな雑誌で活躍するライターの佐藤由香さんは、知人のすすめで「ヘナカラー」をしたことで、髪の毛の悩みが減ったそうです。そこで今回は、「ヘナ」についてつづってくれました。
50代…ごまかしがきかない髪の毛は悩みの種
若い頃からずっと、髪が悩みの種でした。硬い、太い、多いの三重苦のうえクセ毛で、とにかく扱いにくい! それゆえ、人気ヘアサロンでストレートパーマ、カラーリング、トリートメントと髪にかなりお金をつぎ込んできたのですが、50代になるともはやごまかしはききません。「うねる」「はねる」「広がる」…もう手に負えない!
美容師さんにはシニア向けシャンプーをすすめられましたが、その程度で解決するとは思えないほど髪が傷みきってしまったのです。髪に負荷をかけすぎるストレートパーマはやめるにしても、白髪だけは染めたい。さて、どうしよう…。
●「ヘナ」を試したら驚きの変化が
そんなとき、友人が「ヘナカラー」を施術してくれる美容師さんを紹介してくれたのです。ヘナは植物性の染料で髪にやさしいという噂は知っていたので、さっそく挑戦してみることにしてみました。それが2022年春のこと。1年たち、どうなったかというと…。
パサパサ、ゴワゴワの髪が驚くほどまとまり、髪色もナチュラルな明るさに。冗談抜きで、生まれ変わったよう! ちなみにヘナと同時にほぼ湯シャンになり、リンスもせず。寝グセ直しはミネラルウォーターのみで、さらっさらになります(笑)。
<ヘナで変わったこと>
・髪のクセと乾燥が抑えられ、広がらなくなった
・髪色がナチュラルになり、伸びかけが目立たなくなった
・頭頂部の髪が豊かになり、コシがよみがえった
あれだけダメージがひどかった髪が生まれ変わるなんて、すごすぎるヘナ! でも、なぜ変化したのか気になるところ…。そこで今回はヘナカラーに詳しい美容師の赤間賢次郎さんにあれこれ取材してみました。
●美容師に聞いた「ヘナカラー」のいいところ
――ヘナをしてから髪質がよくなったんですけど、なにがいいんでしょうか?
「ケミカルなカラー剤に比べると、ヘナは圧倒的に頭皮や髪が傷みません。髪のタンパク質を補修する働きもあるので、髪がしっかりしてくるんですよ」
――50代はハリやコシがなくなってきたとか、地肌が見えるという悩みも多くて…
「それはね、カラー剤が原因の場合もあります。アルカリカラーって手軽だけど、10年くらいやってると頭皮がだんだん低温やけどみたいになってくる人もいて。うちの母もそうだったんですけど。ヘナに替えると、傷んだ髪や地肌が半年〜1年ほどですっかり健康になりますよ」
――自分でもカラーリングできますか?
「できますよ。毎回全部塗ると毛先が暗くなってしまうので、2回目以降は毛先はあまり塗らずに根元だけにするのがコツ。ビニール手袋をして、手でペーストをポンポンとのせていくと手早くできます。伸びすぎると難しくなるので、3週間〜1か月に1度程度、頻度はやや短めにするといいです。アレルギーなどが心配な人はパッチテストで試して」
――色味は選べるんですか?
「僕が使っているものは添加物のない植物性100%のヘナで3種類あります。配合されているハーブの違いによって、染め上がりの色やトリートメント効果に違いがあり、白髪の量や毛質によっても個人差があります。自分でカラーする場合は、仕上がりのイメージで選ぶといいですよ」
「ヘナで髪が健康になると、モチベーションが上がってまたいろいろな髪形を楽しもうという気になると思いますよ」と赤間さん。それ、わかります! もう坊主でもいいという気分だったのが、かなり前向きになりましたから。
強いてデメリットを挙げるなら、アルカリカラーに比べて染める時間が長いこと。染めたては、ちょっと植物のにおいがすることくらいなので、ダメージヘアに悩む人には本当におすすめ。50代からでも遅くありませんよ。