●最大クロック6GHzを達成した史上最速CPU

最大クロックが6GHzになった最上位CPU

Intelの「Core i9-13900KS」は、第13世代Core「Raptor Lake」の最上位CPU。24コア/32スレッドといったハードウェア構成は従来の「i9-13900K」と同じものの、最大クロックが5.80GHz→6.00GHzへと引き上げられた数量限定のスペシャル仕様になっている。ベースパワー(PBP)も125W→150Wへと増えている点には注意。価格は124,000円前後だ。

Intelの「Core i9-13900KS」。従来同様、CPUクーラーは付属しない

また同社からは、第13世代Coreの下位モデルも多数登場している。最初に発売されていたCore i9/i7/i5はいずれも「K」付きの上位モデルでPBPは125Wだったが、今回登場したのはPBPが35W〜65Wのモデルで、発熱を気にせず使いやすいだろう。特に35Wの「T」付きモデルは、久し振りの登場ということで注目を集めそうだ。

65Wバージョンの「X」無しRyzen 7000

AMDの「Ryzen 7000」シリーズに、新製品が3モデル追加された。12コア/24スレッドの「Ryzen 9 7900」、 8コア/16スレッドの「Ryzen 7 7700」、6コア/12スレッドの「Ryzen 5 7600」で、「X」付きモデルからクロックが抑えられた結果、TDPが65Wに下がり、使いやすくなっている。価格はそれぞれ、70,000円前後、54,000円前後、37,500円前後。

AMDの「Ryzen 9 7900」。CPUクーラーが付属しているのも嬉しいところ

OC特化のZ790マザーがGIGABYTEから

GIGABYTEの「Z790 Aorus Tachyon」は、オーバークロックに特化したIntel Z790チップセット搭載マザーボード。15+1+2フェーズ/105AのVRM設計や2スロットのメモリレイアウトがOCに最適化されているほか、基板上にはOCに便利な各種物理ボタンも備えた。ネットワークはIntelの2.5GbEとWi-Fi 6E。価格は110,000円前後だ。

GIGABYTEの「Z790 Aorus Tachyon」。右上にOC用の各種ボタンが並ぶ

バックパネルには、2.5GbE、HDMI、USB3.2(Gen2x2)タイプCなどを備える

H770/B760搭載マザーボードも多数登場

第13世代Core「Raptor Lake」のラインナップ拡充に合わせ、Intelからは新チップセット「H770」「B760」が登場、各社より搭載マザーボードが一挙に発売された。安価なモデルは1万円台から購入可能で、第13世代Coreのプラットフォームをかなり低コストで導入できるようになった。高いコスパも期待できるだろう。

種類が多すぎるため、ここでは特徴的な一部モデルのみ紹介したい。ASUSの「ROG Strix B760-G Gaming WIFI D4」は、microATXながら強力なモデル。コンパクトな高性能PCを、コストを抑えつつ構築できる。価格は40,000円前後。MSIからは、Mini-ITXモデルの「MPG B760I Edge WIFI DDR4」が登場しており、価格は37,000円前後だ。

ASUSの「ROG Strix B760-G Gaming WIFI D4」。ROGシリーズのmicroATXモデルだ

MSIの「MPG B760I Edge WIFI DDR4」。Mini-ITXモデルながらスペックは強力だ

ASRockの「B760M PG SONIC WiFi」は、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」とのコラボモデル。ヒートシンクがソニックらしいデザインになっているほか、裏面には大きなイラストまで描かれている。価格は33,000円前後。GIGABYTEの「B760M D2H DDR4」は、価格が17,500円前後と安く、コストが最優先のときは良い選択肢になりそうだ。

ASRockの「B760M PG SONIC WiFi」。購入しやすい価格のソニックモデルだ

GIGABYTEの「B760M D2H DDR4」。シンプルな構成のモデルで、とにかく安い

●NVIDIAの新40シリーズ、Ada Lovelaceがやや身近に

GeForce RTX 4070 Tiには2スロット厚も

NVIDIAから新型GPU「GeForce RTX 4070 Ti」が登場、搭載グラフィックスカードが各社より発売された。Ada Lovelace世代のGPUとしては、すでにRTX 4090/4080が登場しており、これはその下位モデル。ただ70型番のGPUながら、「RTX 3090 Tiより速く、消費電力は約半分」(同社)とのことで、人気が出そうだ。価格は15万円前後から。

CUDAコアは、RTX 4080の9,728基から7,680基へと削減。メモリも、容量が16GB→12GB、バス幅が256bit→192bitへと下がっているものの、消費電力が320W→285Wに減っているのは魅力で、クーラーを2スロット厚に抑えたモデルも登場している。補助電源も8ピン×2個で済むので、かなり使い勝手は良いと言えるだろう。

ASUSの「ROG-STRIX-RTX4070TI-O12G-GAMING」。2,790MHzと高速なOCモデルだ

GIGABYTEの「GV-N407TAERO OC-12GD」。クリエイター向けのホワイトモデルだ

ELSAの「GeForce RTX 4070 Ti Erazor」。2スロット厚のコンパクトなモデルだ

ZOTAC「GeForce RTX 4070 Ti AMP Extreme AIRO」。曲線のデザインが特徴的

Antecから裏配線しやすいミドルタワー

Antecの「P20C」「P20CE」は、冷却性とカスタマイズ性に優れたミドルタワーケースだ。メッシュパネルのフロントには、トリプルファンを搭載。8カ所のケーブルホールと幅広な裏配線スペースを備え、効率的なケーブルマネジメントが可能だ。サイドパネルは、P20Cが強化ガラス、P20CEがスチールで、価格は14,500円前後と14,000円前後。

Antecの「P20C」。フロントには、着脱が簡単なダストフィルタも備える

裏配線スペースは最大で23mm幅。ケーブルが多くてもスマートに収納できる

CPU/GPU温度を表示可能なミドルタワー

DeepCoolの「CH510 Mesh Digital」は、フロント上部に小型ディスプレイを備えたミドルタワーケース。この画面には、CPU/GPUの温度を表示可能で、システムの状況を簡単に把握することができる。フロントとトップはメッシュ仕様で、エアフローにも優れる。サイドの強化ガラスはマグネット式で、ネジでの固定も可能だ。価格は14,000円前後。

DeepCoolの「CH510 Mesh Digital」。フロント上部に小型ディスプレイがある

電源シュラウドカバーの上など、内部には最大9個の12cmファンを搭載可能だ

なんと8型液晶内蔵のmicroATXケースも

JONSBOの「D31 Screen」は、フロントに8インチ液晶を備えたmicroATXケース。画面の解像度は1,280×800で、ミニHDMI端子から映像を出力できるという。小型ケースながら、36cmラジエータの搭載にも対応する。フロントパネル(通常/メッシュ)、カラー(ブラック/ホワイト)のバリエーションがあり、オリオスペックでの価格は24,090円〜26,290円。

JONSBO「D31 Mesh Screen」のシステム実装例。フロントはメッシュ仕様だ

こちらは「D31 STD Screen」。フロントがソリッドタイプとなる点が違う

USB給電で簡単に使えるレベルメーター

上海問屋にて、「ヘッドフォンスタンドにもなるUSBオーディオレベルメーター」が新発売。内蔵マイクで周囲の音を検知して、LED表示が上下に動く様子を楽しめるというもので、ゲーミング環境の雰囲気を演出するのに良いだろう。目盛線ありタイプ(DN-916203)と目盛線なしタイプ(DN-916204)があり、価格はどちらも2,780円。

上海問屋の「ヘッドフォンスタンドにもなるUSBオーディオレベルメーター」

こちらは目盛線なしタイプ。高さは284mmで、機能は両タイプで違いは無い