″秘境駅″2駅廃止へ 山田線「平津戸駅」日高本線「浜田浦駅」 夜間・冬季閉鎖の駅も 3月改正
「秘境駅」が次々と姿を消していきます。
利用者僅少のため
JR各社は2022年12月16日(金)、来年3月18日に実施予定のダイヤ改正の内容を発表。その中で、駅の廃止や、営業時間・営業期間を短縮する動きがあらわれています。
廃止されるJR日高本線の浜田浦駅(乗りものニュース編集部撮影)。
岩手県宮古市にあるJR山田線の平津戸駅は、利用者が極めて少ないことを理由に、ことし3月から全列車が通過になっていました。今度のダイヤ改正で、正式に廃止となります。
かつてこの駅は「日本でもっとも始発列車が遅い駅」として知られ、宮古方面の始発列車はなんと夜の19時9分でした。廃止により隣同士となった松草駅と川内駅の駅間距離は、17.9kmにもおよびます。
北海道むかわ町にあるJR日高本線の浜田浦駅も、利用者が少ないことを理由に廃止されます。周囲は国道と原野しかなく、一部列車が通過扱いとなっていました。2021年に鵡川〜様似が廃止され、わずかな距離しか残っていない日高本線。26駅あったのが4駅になり、さらに今回3駅に減ることとなります。
北海道釧路町にあるJR釧網本線の細岡駅は、利用者が少ないことを理由に、冬期閉鎖となります。営業は4月25日から11月30日まで。釧路駅から北へ4駅目で、釧路湿原のど真ん中にあることから、周囲はほぼ無人地帯が広がるのみでした。隣の釧路湿原駅から比較的近いため、駅間を徒歩で道路移動する周遊プランもありました。
山形・宮城県境に位置するJR仙山線の面白山高原駅と奥新川駅は、早朝と深夜の計5本が、通年通過となります。付近は山岳地帯で、山道を上って到達できるキャンプ場やスキー場が1件あるのみでした。かつて近くに西仙台ハイランド、八ツ森という2つの臨時駅がありましたが、長期休止を経て廃止されています。
またこの改正にさきがけて、山形・福島県境のJR奥羽本線の板谷駅と大沢駅も、2023年1月10日から3月26日まで全列車通過となることが発表されています。