みんなが驚いた「LCCでロスへ」の“続章”、ワンチャンあるかも。

2023年にできれば3路線!

「初めて太平洋を渡ったLCC(格安航空会社)」として、独自の路線展開を進めているJAL(日本航空)グループの国際線LCC、「ZIPAIR (ZIPAIR Tokyo)」。同社の西田真吾社長が2022年12月12日、今後の路線展開の見通しについて語っています。


サンノゼに向かうZIPAIRの旅客機(2022年12月12日、乗りものニュース編集部撮影)。

 西田社長は「あくまで希望として」としたうえ、「2023年中には新規路線を可能であれば3路線、開設できればなと考えています」と話します。

 現在ZIPAIRは、アジア路線ではソウル、バンコク、シンガポールへ、アメリカ線ではホノルル、ロサンゼルス、そして12月12日より開設したサンノゼ(カリフォルニア州)へ就航しています。西田社長は今後について「アジア・西海岸を拠点にネットワークを広げていきたい」と話しており、現在の就航地域の周辺の都市に絞るような形で、路線ネットワークを拡充していくと見られます。

 そうすると、たとえば台北(現在認可を待っている状態という)やラスベガス(将来開設を希望する趣旨の発言を同氏がしていたことがある)などが、2023年の新規就航都市の候補のひとつとして考えられそうです。

 現在ZIPAIRの保有機数は4機。西田社長は「2022年度内には、5機目を運航開始できそうです」とし、同機のデビューを機に新路線の開設を目指したいともしています。

2023年の「ZIPAIR」、新規路線開設だけじゃないかも!

 その一方で高需要な路線を中心とした既存路線の増便も図られる予定で、西田社長は、「どちら(新規路線開設も既存路線の増便)もバランス良くやっていければと考えています」とも。

「私達のような規模が小さな会社ですと、新規路線の開設は一大事業で、オペレーションの準備を含め、1路線を開設するために半年近くにわたりスタッフがつきっきりになります。そのペースを崩さないようにしながら新規路線の開設を進め、その余力で、既存路線のデイリー(毎日運航)化をしていくことになると思います」(西田社長)


ZIPAIRの西田真吾社長(2022年12月12日、乗りものニュース編集部撮影)。

 これまで運賃が高額な「フルサービスキャリア」しか選択肢がなかったアメリカ本土線へ、新価格を引っさげ、旅行者に”新たな選択肢”を用意してきたZIPAIR。機内も斬新で、モニターを全廃し、その代わりにフルサービスでも有料の国際線Wi-Fiを無料で提供する、上位クラスにはフルサービスのビジネスクラス水準の「フルフラットシート」を導入するなどの取り組みが見られます。このような同社が2023年、どのような新展開を見せるのか、旅行者には高い注目を集めそうです。