計画から75年、ついに開通を迎えました。

虎ノ門〜晴海が信号ゼロに

 東京都の都市計画道路「環状第2号線」の最後の未開通区間「築地虎ノ門トンネル」がいよいよ12月18日(日)15時に全線開通を迎えました。新橋から築地大橋までが今回地下化を果たしました。


開通を迎えた環状第2号線「築地虎ノ門トンネル」(乗りものニュース編集部撮影)。

 虎ノ門二丁目交差点(港区)〜月島警察署前交差点(中央区)まで、高架橋とトンネルによる「信号ゼロ」区間が生まれ、大幅に時間短縮が図られます。都心部の一般道では有数の長さを持つ立体交差区間となります。

 1947(昭和22)に策定された都市計画道路「環状第2号線」(外堀通り〜赤坂〜虎ノ門〜有明)は、75年の月日を経て、ようやく全線開通を迎えることとなります。

 15時ちょうど、先導車を先頭に、築地大橋の車列がゆっくりと新トンネルへ吸い込まれていきました。そのあとの車もどんどんトンネルへ入っていきます。ほんの数分前まで浜離宮の交差点から橋のたもとまで続いていた渋滞は、うそのように消えました。

 築地側から地下トンネルを潜ると、いきなり地下を上り坂で駆け上がっていきます。これは同じく地下を走る首都高都心環状線の「汐留トンネル」を跨いでいくからです。そのあとも地下鉄トンネルの上を越えていき、地下ながらほとんど「地上スレスレ」の浅い部分を通り、そのまま虎ノ門まで出ます。

 築地から虎ノ門まではわずか2分強。新道路の余韻に浸る間もなく、まさに「一瞬」でした。浜離宮前の「旧青果門前交差点」やその先の「汐留交差点」、第一京浜(国道15号)が交差する「東新橋一丁目交差点」で延々と信号待ちをしていた記憶が、遥か彼方へ去っていきます。晴海、豊洲方面から都心への文字通り「ワープ」が実現したといえます。

 葛飾区を拠点に都心へも出向く60代のタクシー運転手は「戦後すぐのマッカーサー道路(環2の別名)もいよいよ完成したんだねえ」、開通を見届けていた40代男性は「とにかく信号、信号のイメージがあったこの周辺も、やっとノンストップで行けるようになったのかと、感慨深いです」と話していました。