「名古屋〜新宮直結」へ 次は「紀宝熊野道路」が測量開始 新宮市の北側約16km
紀伊半島一周に向けて、バイパス工事は着々と事業進行中です。
熊野市まで南進した高速道路
紀伊半島の沿岸を走る国道42号にバイパス道路が整備中(画像:Google Earth)。
国土交通省 紀勢国道事務所は2022年12月9日(金)、紀伊半島を一周する高速道路の一部で、三重県最南端で計画されている「紀宝熊野道路」の路線測量などへ着手すると発表しました。先だって「中心杭打ち式」が年明け1月14日に行われます。
紀伊半島東側の高速道路で開通済みなのは、名古屋方面から熊野大泊ICまでと、新宮〜太地間の「那智勝浦新宮道路」。途中の未開通区間は、熊野道路・紀宝熊野道路・新宮紀宝道路・新宮道路・串本太地道路・すさみ串本道路と、工区を細かく分割して事業が進められています。
そのうち紀宝熊野道路は、熊野IC(仮)から紀宝IC(仮)までをむすぶ15.6kmの工区。JR紀勢本線の有井駅から鵜殿駅までの5駅間に相当する区間です。途中には御浜IC(仮)が設置予定です。2019年度に事業化し準備が進められ、いよいよ工事の前段階である測量・設計等が本格化していきます。
現道の国道42号は、2011(平成23)年の紀伊半島大水害では道路の陥没や土砂流入で通行止めを余儀なくされるなど、沿岸沿いを通るがゆえのリスクにたびたび見舞われています。高台を走る高速道路は、津波や高波による道路寸断の際の緊急輸送道路としての役割を果たします。
南隣の工区で、紀宝ICから熊野川河口をまたいで新宮市街へ向かう「新宮紀宝道路」も整備中。工事が着々と進んでおり、長大なコンクリート橋が姿を現しています。