サレー・アル・シェフリが倒れ、サウジアラビアがPK獲得【写真:ロイター】

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カタールW杯、サウジアラビアはPK獲得もポーランドGKに止められる

 サッカーのカタール・ワールドカップ(W杯)は26日、グループリーグ第2戦でサウジアラビアとポーランドが対戦。ポーランドが2-0で勝利した。前半39分、VAR判定でサウジアラビアがPKを獲得したが、相手GKシュチェンスニの神セーブにより得点ならず。際どいファウル判定には日本のネット上からも「謎のPK判定」との声が上がっていたが、米メディアも「VARを通じてPKを得るには十分ではない」としていた。

 前半39分、ペナルティエリアに侵入したサウジアラビアFWアルシェハリをポーランドDFビエリクが体を寄せた。すると、アルシェハリが大きなアクションで膝から倒れた。脚がかかっているようにも見えるが、かなり際どい判定。VARの結果、ビエリクのファウルとなってPK判定が下された。

 その後、ポーランドはGKシュチェンスニに神セーブを2連発。PKを右手一本で止めると、こぼれ球に詰めた至近距離のシュートも反応し、ピンチを脱出した。ツイッター上の日本のサッカーファンからはGKの働きに興奮する投稿とともに、「謎のPK判定」「あんなに基準緩くしちゃって大丈夫?」「厳しい判定」「これはちょっと……」などの声が目立っていた。

 米スポーツ専門局「ESPN」は「2022年W杯VARレビュー:カタールでの全ての判定を分析」との見出しで公開された記事の中で、サウジアラビアがPKを獲得したシーンに言及。「PKの可能性を判断する際、VARはディフェンダーのアクションの結果、もしくはチャレンジ性質を考慮する必要がある。ビエリクのアルシェハリに対しての接触に関しては、(当初)PKを与えなかった主審の判断は明確なミスだった様には見えない」とした。

 さらに「しかし、これはビエリクによる最小限の接触であり、アル・シェフリはそれを最大限に生かした。VARを通じてPKを得るには十分であるべきではなかった」と判定に疑問を呈し、「この試合のVARはカナダのドリュー・フィッシャー。イラン戦でウェールズのGKウェイン・ヘネシーがレッドカードを提示された際も同じ役割を務めていた」と紹介した。

 記事ではGKシュチェンスニがPKを止めたシーンについても触れており、「キックの瞬間に、GKの体の一部がゴールラインに触れているかを確認。幸運か、彼が天才なのか、シュチェスニーの踵がラインにかかっていた。PKのやり直しの判断をするには、VARはGKの足のどの部分もラインにかかっていなかったことが、100%明確に判断できなければいけないが、これは非常に際どい判定だった」とも指摘している。

(THE ANSWER編集部)