日立が米国に「鉄道車両工場」新設 ワシントンメトロ向け新型車を製造 最大800両
新車はWi-Fiつきです!
メリーランド州に試験線付き車両工場
日立製作所は2022年10月19日(水)、グループ会社の日立レールが米国に鉄道車両工場を建設すると発表。18日には現地で鍬入れ式も行われました。
日立レールの米国新工場、生産開始時のイメージ。ワシントンメトロ新型8000系を製造する(画像:日立製作所)。
米国メリーランド州ワシントン郡にある41エーカー(約16万6,000平方メートル)の土地に、新しい鉄道車両工場と800ヤード(約730m)の試験線を建設します。投資額は7000万米ドル(約104億円=1ドル149円換算)。2024年初旬の開業を予定しており、操業後は1300人の雇用を創出し、地域に大きな経済効果をもたらすということです。
ここではまず、ワシントン首都圏交通局のワシントンメトロ向け新型車両8000系電車256両の製造を開始します。オプションを含めると最大800両の規模になるとのこと。新工場のフル操業開始後は、日中シフトのみで幅広い車種を月間20両製造できるといいます。
なお、ワシントンメトロ8000系の特徴として、日立は次の点を挙げています。
・Wi-Fi
・優れた回生ブレーキ
・デジタルスクリーンによる交通情報の充実
・高精細な防犯カメラ
・優れた換気装置
・厳格なサイバーセキュリティ
・フロアヒーター
この車両で1980年代初頭から運行している2000系と3000系を置き換える予定だそうです。
日立は今回の投資について、「日立鉄道部門の米国および北米の旅客・貨物鉄道改善へのコミットメントの継続性の表れ」としています。