もし、外出中に地震が起きたら、あなたは正しい行動がとれますか? いざというときのために知っておきたい、正しい行動を確認しておきましょう。国際災害レスキューナースの辻直美さんが命を守る選択をアドバイスします!

外で被災したとき、正しい判断はどっち?

外出先で被災した場合に「生存率を上げる選択」や、家族みんなが離れ離れで被災したときどうすれば? 対策を覚えておいて!

●1:電車で地震が起きたとき、安全なのは?「立っている」VS「座っている」

電車では座っている方が安全です。地震が起きたら飛行機の衝撃防止姿勢のように、両手で首の後ろを守りながら頭を抱えて丸くなる姿勢を取りましょう。

「混雑時に立っていると、乗客が将棋倒しになり非常に危険。すぐにしゃがんで、衝撃防止姿勢を取ってください」

●2:地下街で大地震に遭ったら?「一刻も早く脱出する」VS「係員の誘導に従う」

閉じ込められるリスクを避けるため、避難経路がわかっている場合は自己判断で速やかに避難してOK。ただし、よく知らない場所なら係員の誘導に従います。

「地下街は避難経路が限定されます。狭い非常階段に人が殺到すると危険。周りの人にやみくもについて行くのはやめて」

●3:路上で大地震に遭ったとき、比較的安全なのは?「車道」VS「歩道」

大地震が発生したら、考え方を「災害モード」に切り替えるのがポイント。交通ルールより身の安全が大切です。

「歩道にいると、ブロック塀が倒れてきたり、看板、窓ガラスやエアコンの室外機などさまざまなものが落ちてくる可能性が。ものが落ちてこない車道へと移動しましょう。もちろん、車の往来がないことが前提です」

知っていると災害後に役立つ3つのライフハック

災害は起きて終わりではありません。その後の行動に役立つライフハックとは?

●1:情報を取るときは、テレビよりツイッターで!

テレビの情報は災害の全体像を把握することはできますが、いちばん知りたい地元の情報を得ることはできません。

「災害時の情報源としてより使えるのは、ツイッターです。地元の自治体や警察、病院など公的機関のアカウントに加え、民間の人でも『信用できる』という人を普段から見きわめ、フォローしておきましょう」

●2:災害後の片づけは必ず写真を撮ってから

「一刻も早く片づけて、元の生活へと考えてしまいますが、片づけをする前に、家や家具、家電など被害に遭ったものを撮影しておきましょう。地震保険の罹災証明に必要になります」

証明ができず、保険がおりないとなったら、悲しすぎます。紙での提出になるので、動画ではなく静止画で撮影しておくのがおすすめ。

●3:火を起こす際に使うべきは着火ライターよりマッチで!

着火ライターでも問題はありませんが、防災リュックに入れっぱなしで、いざというとき電池ぎれやガス不足で使えない! ということになりがち。

「着火ライターを備えるなら、3か月に1回、使えるかどうかのチェックが必要です」

その点、マッチであれば、水濡れがなければ、すぐに使えて便利です。