駅の電光掲示板に異変が起きている――そんな情報がネット上で注目を集めた。

こちらは2022年9月1日にツイッターユーザーの鐵獣【合同誌参加者募集中】 (@211_tetukemo)さんが投稿した、同日の福島・JR須賀川駅の電光掲示板の写真だ。

2行あるうちの上の行はゴシック体のようなフォントで「郡山」と行先が表示されている。これは見慣れているのだが、注目していただきたいのは「運休」の文字。

......渋い、渋すぎる! どういうわけか手書き風のフォントが使われているのだ。

電光掲示板に起きた異変は人々の興味をひき、鐵獣さんの投稿には15日17時30分まで約1万1000件のリツイートや、6万以上のいいねが。そして、ユーザーたちからはこんな声が寄せられている。

「見る人をほっこりさせる、深謀遠慮」
「もう疲れたから休ませてくれ感」
「駅長こだわりの直筆だったらいいな」

運休であることを、強くアピールするためのフォントなのだろうか? いや、そういうわけでもないらしい。

須賀川駅の電光掲示板には、「運休」の時以外にも手書き風フォントが現れたことがあった。

イベントの名残?

こちらはツイッターユーザーのメルクリン(@MarKLiN_TTD)さんが9月1日に投稿した、同じ須賀川駅の写真。撮影されたのは、5月3日のことだ。

こちらの表示に「運休」の文字はないが......あれ? 1行目の「新白河」の行先表示が手書きっぽい!

これを見る限り、須賀川駅では以前から少なくとも2種類のフォントを使っていたようだが、何によって使い分けているのかが見えてこない。

基準は何なのか。Jタウンネット記者が9月6日、JR東日本福島支店の担当者に話を聞いたところ、須賀川駅の電光掲示板では「ゴシック体」と、注目を集めた「行書体」の2種類のフォントを表示できる。何らかのイベントでの表示のために行書体が使われた可能性もあるが、なぜデータが入っているのかは不明だという。

5月3日の行先表示に行書体を使った理由は全くわからないが、9月1日の運休に関しては、

「駅員としてはお客様に視認しやすい、わかりしやすい表現として行書体を用いたようです」

とのこと。本来はゴシック体しか表示しない決まりらしいので、須賀川駅で渋いフォントを見られたのは、かなりラッキーだったのかも?