NPT再検討会議 ロシア反対で「決裂」 被爆者落胆 広島
NPT=核拡散防止条約の再検討会議は、前回に続き最終文書が採択されませんでした。広島県内の被爆者は「がっかりした」と肩を落としています。
アメリカ・ニューヨークで4週間にわたって開かれていたNPT再検討会議は、26日に最終日を迎えました。
4時間以上遅れて始まった全体会合では、ロシアが「この文書に合意はない」と反対し、最終文書は採択できずに決裂しました。
当初の最終文書案では、攻撃が相次いでいるウクライナのザポリージャ原発について、ロシアへの配慮から名指しで非難する文言を削除するなど大幅に譲歩していましたが、ロシアはなお反発を続けていました。
最終文書の採択は前回の2015年から2回連続での決裂となり、連続での決裂は1970年の条約発効以来初めてです。
広島県被団協の箕牧理事長は「被爆者として結果にがっかりした。2回連続で合意されず世界の核軍縮が停滞する」と落胆しています。