【収穫ツアー体験ルポ】東京の山奥でわさび収穫!?ハイキングがてら「奥多摩わさびツアー」行ってきた!
埼玉県と山梨県との県境に接する東京都奥多摩町。豊かな自然に囲まれたこの地では、渓流を活かしたわさび栽培が江戸時代から続いています。そんな歴史ある奥多摩で、1日1組の限定で開催されているのが、「わさびの収穫体験ツアー」。渓谷をハイキングしながら、収穫したてのわさびが味わえるらしいので、ライターY&編集部員Hが参加してきましたよ~♪
夏の旅行は「おてつたび」に決まり⁉Z世代が熱い視線を送る”お金を稼ぎながら国内旅行”なんですよ!
緑深い奥多摩の渓谷へ、ショートトリップ!
都心部から電車で揺られること約2時間、わたしたちが降りたのは、JR青梅線の御嶽駅!
奥多摩町は日原鍾乳洞や温泉、奥多摩湖など見所が多く、日帰りでアウトドアやバーベキューを楽しめる町として人気。
駅からはツアーを主催する「TOKYO WASABI」の事務所へ向かいます。徒歩7分ほどで到着すると、元気に出迎えてくれたのが、今回の案内人”わさびブラザーズ”こと、角井仁さんと角井竜也さん兄弟です。
神奈川県出身の2人はわさびに魅了され、奥多摩町へ移住。現在はわさび栽培をしながら、わさびの魅力を多くの人に伝えようと収穫体験ツアーを企画しています。
ちなみに仁さんの前職は、アウトドアガイド(その歴10年!)。滑りやすい場所があることや、みんなでコミュニケーションをとりあい安全に活動することなど、ツアーでの注意点を分かりやすく教えてくれます。
この景色もバツグンのウッドデッキスペースは、BBQスペースとしてレンタルも。リモートワークやレクリエーションなどにも活用でき、予約した人にはわさびブラザーズが栽培したわさびをプレゼントしてくれます!
川を渡るため長靴に履き替え、いざ出発! わさび田の登り口へ、まずは車で移動します。
「ここ奥多摩町は95%が森林なんです。一帯には、カモシカ、クマ、サル、イノシシ、イヌワシ、フクロウ、モモンガやムササビなどいろいろな生き物たちが棲んでいますよ」(竜也さん)
倒木をくぐり、川を渡って…わさび田へGO!
5分ほどで登り口へ到着。カゴを背負った竜也さんを先頭に、わさび田を目指して出発です!
「落ち葉や根っこ、石などがあって滑るので、足元に注意してくださいね!」(竜也さん)
山の中へ一歩踏み入れると…空気が澄んでいて、気持ちいい~!
道ばたには「ウォーキングトレイル」の看板も。
「奥多摩はウォーキングトレイル(山歩き)にぴったりの場所。渓谷の景色を眺めながら奥多摩駅や古里駅まで歩くこともできますよ」(竜也さん)
10分ほど歩くと、水の流れる涼やかな音が聞こえ始めました。川です!
倒木をくぐりながら、この川を渡ります。
「転ばないように、重心を低くして両手を広げて。そう、上手!」。竜也さんのアドバイスを守りながら慎重に、ゆっくりと進みます。なんだか楽しくなってきたー!
「森の中は木々が生い茂っていて、体感温度もかなり低め。街の中と全然ちがうね」(ライターY)
「涼しくてサイコー!」(編集部H)などと話していたら、あっという間にわさび田に到着しました!
平地に広がるわさび田ではなく、奥多摩のわさび田は傾斜を利用した棚田スタイル。
「わさび栽培には絶えず流れる清らかな水が必要です。手積みした石の隙間に水が流れることで、良質なわさびが育つんですよ。この地で受け継がれてきた栽培法です」(竜也さん)
実はこのわさび田、4年前に崩れてしまったそう。
「2019年の台風19号で奥多摩町は激甚災害に指定されるほどの被害を受けました。わさび田の”石垣”もあちこちで崩れてしまって…。兄と2人で積み直して、やっと元の姿に戻ってきたところです」(竜也さん)
現在も地道に手積みをし、わさび田の復興作業を続けています。
収穫の前に…わさびの植え付けにトライ!
わさび栽培について説明を受け、ここから体験スタート! まずはわさびの苗の「植え付け体験」です。
小さなわさびの苗を植えていきます。
苗の間隔は、水の流れを遮らないように縦横20cm空けるのがルール。
指先で測って…
わさび専用の土農具で土部分を掘り…
苗を寝かせるように置き、茎と根の中間あたりまで砂利をかけたら完成!
「苗が水の流れに逆らわないように、流れの下手に向けて植えるのもポイント。ストレスをなるべく減らしたほうが立派に育ちます」(竜也さん)。
植えた苗は1年半ほどで大きくなるそうです。
「2年後にまた収穫ツアーに参加して、育ったわさびを収穫出来たらうれしいな~」(ライターY)
いざ収穫体験!わさびを実食◎
続いて、お待ちかねの収穫タイム! わさび田の中から自分の好きなわさびを選び1本抜きます。収穫したわさびは、お土産として持ち帰ることができますよ。
「葉っぱがいっぱいついているのが、大きいわさびの目印です!」と竜也さんが教えてくれました。
今回は石垣に自生した、たくましいわさびに決定! かなり強力に根を張っていて、なかなか抜けず、苦戦する編集部Hさん。
「意外と力が要りますね…。ぐぐっと引っ張ってみます!」(編集部H)
「抜き方のポイントは、根っこをつかんで、下流に向かって揺すること」と、竜也さん。
力を込めて揺すると…スポッ! 抜けました~。
「折れないか心配だったけど、うまく抜けた~!」(編集部H)
収穫したわさびは、湧き水で洗います。土が落ちると、わさびらしい根茎(こんけい)が見えてきました。
太い根茎の周囲にくっついている分根を外して収穫完了。
収穫したてのわさびを仁さんがすり下ろし…わさび丼を作ってくれました!
森の中で、収穫したてのわさびを味わえる。なんて贅沢な時間なのでしょう!
「水の音に鳥の声に、いろんな音がするでしょう?わさび収穫体験ツアーでは、目と耳、そしてわさびを食べて、奥多摩を五感で楽しめますよ」(仁さん)
帰りは再び山道を歩きます。山からパワーをもらったせいか、来るときよりも元気になって帰路につきました!
今回参加したわさび収穫体験ツアーは、オールシーズン行っています。
「夏は涼しいので良いリフレッシュになります。冬は冷えますが、水温が温かくて気持ちがいいんです。春は新緑が、秋は紅葉が美しい。うん、どの季節もおすすめです!」(仁さん)
大自然を味わうことができるわさび収穫体験ツアー。みなさんもぜひ、体験してみてくださいね。
わさび収穫体験ツアー
料金:8,800円
集合時間:11時(土日祝は8時30分)
対象年齢:小学1年生以上(要相談)
所要時間:約2時間30分
必要な準備:歩きやすい靴(500円で長靴の貸し出しもあり。途中、川を渡るため膝下ぐらいまである長靴が必須)、動きやすく汚れても良い服装、雨具
詳しくは「TOKYO WASABI」https://tokyowasabi.com/
夏の旅行は「おてつたび」に決まり⁉Z世代が熱い視線を送る”お金を稼ぎながら国内旅行”なんですよ!
緑深い奥多摩の渓谷へ、ショートトリップ!
都心部から電車で揺られること約2時間、わたしたちが降りたのは、JR青梅線の御嶽駅!
奥多摩町は日原鍾乳洞や温泉、奥多摩湖など見所が多く、日帰りでアウトドアやバーベキューを楽しめる町として人気。
駅からはツアーを主催する「TOKYO WASABI」の事務所へ向かいます。徒歩7分ほどで到着すると、元気に出迎えてくれたのが、今回の案内人”わさびブラザーズ”こと、角井仁さんと角井竜也さん兄弟です。
神奈川県出身の2人はわさびに魅了され、奥多摩町へ移住。現在はわさび栽培をしながら、わさびの魅力を多くの人に伝えようと収穫体験ツアーを企画しています。
ちなみに仁さんの前職は、アウトドアガイド(その歴10年!)。滑りやすい場所があることや、みんなでコミュニケーションをとりあい安全に活動することなど、ツアーでの注意点を分かりやすく教えてくれます。
この景色もバツグンのウッドデッキスペースは、BBQスペースとしてレンタルも。リモートワークやレクリエーションなどにも活用でき、予約した人にはわさびブラザーズが栽培したわさびをプレゼントしてくれます!
川を渡るため長靴に履き替え、いざ出発! わさび田の登り口へ、まずは車で移動します。
「ここ奥多摩町は95%が森林なんです。一帯には、カモシカ、クマ、サル、イノシシ、イヌワシ、フクロウ、モモンガやムササビなどいろいろな生き物たちが棲んでいますよ」(竜也さん)
倒木をくぐり、川を渡って…わさび田へGO!
5分ほどで登り口へ到着。カゴを背負った竜也さんを先頭に、わさび田を目指して出発です!
「落ち葉や根っこ、石などがあって滑るので、足元に注意してくださいね!」(竜也さん)
山の中へ一歩踏み入れると…空気が澄んでいて、気持ちいい~!
道ばたには「ウォーキングトレイル」の看板も。
「奥多摩はウォーキングトレイル(山歩き)にぴったりの場所。渓谷の景色を眺めながら奥多摩駅や古里駅まで歩くこともできますよ」(竜也さん)
10分ほど歩くと、水の流れる涼やかな音が聞こえ始めました。川です!
倒木をくぐりながら、この川を渡ります。
「転ばないように、重心を低くして両手を広げて。そう、上手!」。竜也さんのアドバイスを守りながら慎重に、ゆっくりと進みます。なんだか楽しくなってきたー!
「森の中は木々が生い茂っていて、体感温度もかなり低め。街の中と全然ちがうね」(ライターY)
「涼しくてサイコー!」(編集部H)などと話していたら、あっという間にわさび田に到着しました!
平地に広がるわさび田ではなく、奥多摩のわさび田は傾斜を利用した棚田スタイル。
「わさび栽培には絶えず流れる清らかな水が必要です。手積みした石の隙間に水が流れることで、良質なわさびが育つんですよ。この地で受け継がれてきた栽培法です」(竜也さん)
実はこのわさび田、4年前に崩れてしまったそう。
「2019年の台風19号で奥多摩町は激甚災害に指定されるほどの被害を受けました。わさび田の”石垣”もあちこちで崩れてしまって…。兄と2人で積み直して、やっと元の姿に戻ってきたところです」(竜也さん)
現在も地道に手積みをし、わさび田の復興作業を続けています。
収穫の前に…わさびの植え付けにトライ!
わさび栽培について説明を受け、ここから体験スタート! まずはわさびの苗の「植え付け体験」です。
小さなわさびの苗を植えていきます。
苗の間隔は、水の流れを遮らないように縦横20cm空けるのがルール。
指先で測って…
わさび専用の土農具で土部分を掘り…
苗を寝かせるように置き、茎と根の中間あたりまで砂利をかけたら完成!
「苗が水の流れに逆らわないように、流れの下手に向けて植えるのもポイント。ストレスをなるべく減らしたほうが立派に育ちます」(竜也さん)。
植えた苗は1年半ほどで大きくなるそうです。
「2年後にまた収穫ツアーに参加して、育ったわさびを収穫出来たらうれしいな~」(ライターY)
いざ収穫体験!わさびを実食◎
続いて、お待ちかねの収穫タイム! わさび田の中から自分の好きなわさびを選び1本抜きます。収穫したわさびは、お土産として持ち帰ることができますよ。
「葉っぱがいっぱいついているのが、大きいわさびの目印です!」と竜也さんが教えてくれました。
今回は石垣に自生した、たくましいわさびに決定! かなり強力に根を張っていて、なかなか抜けず、苦戦する編集部Hさん。
「意外と力が要りますね…。ぐぐっと引っ張ってみます!」(編集部H)
「抜き方のポイントは、根っこをつかんで、下流に向かって揺すること」と、竜也さん。
力を込めて揺すると…スポッ! 抜けました~。
「折れないか心配だったけど、うまく抜けた~!」(編集部H)
収穫したわさびは、湧き水で洗います。土が落ちると、わさびらしい根茎(こんけい)が見えてきました。
太い根茎の周囲にくっついている分根を外して収穫完了。
収穫したてのわさびを仁さんがすり下ろし…わさび丼を作ってくれました!
森の中で、収穫したてのわさびを味わえる。なんて贅沢な時間なのでしょう!
「水の音に鳥の声に、いろんな音がするでしょう?わさび収穫体験ツアーでは、目と耳、そしてわさびを食べて、奥多摩を五感で楽しめますよ」(仁さん)
帰りは再び山道を歩きます。山からパワーをもらったせいか、来るときよりも元気になって帰路につきました!
今回参加したわさび収穫体験ツアーは、オールシーズン行っています。
「夏は涼しいので良いリフレッシュになります。冬は冷えますが、水温が温かくて気持ちがいいんです。春は新緑が、秋は紅葉が美しい。うん、どの季節もおすすめです!」(仁さん)
大自然を味わうことができるわさび収穫体験ツアー。みなさんもぜひ、体験してみてくださいね。
わさび収穫体験ツアー
料金:8,800円
集合時間:11時(土日祝は8時30分)
対象年齢:小学1年生以上(要相談)
所要時間:約2時間30分
必要な準備:歩きやすい靴(500円で長靴の貸し出しもあり。途中、川を渡るため膝下ぐらいまである長靴が必須)、動きやすく汚れても良い服装、雨具
詳しくは「TOKYO WASABI」https://tokyowasabi.com/
TOKYO WASABI
角井仁さん・角井竜也さん
兄の仁さん・弟の竜也さんともに神奈川県横須賀生まれ。東京都奥多摩町の山の中にあるわさび田でわさびを栽培し、2020年3月から「わさびブラザーズ」として、「TOKYO WASABI」の活動を本格的に始める。伝統ある奥多摩産のわさび栽培を守りながら、その魅力を世界に広げていくことが夢。1日1組限定のわさび収穫体験、BBQスペースのレンタル、土日祝日を中心にJR青梅線奥多摩駅前でフードトラック「わさび食堂」を出店中。
ホームページ https://tokyowasabi.com/