これまでAppleはiOSとiPadOSのメジャーアップデートを毎年9月の同時期にリリースしてきましたが、2022年にリリースされる予定のiPadOS 16がiOS 16より1カ月遅れて10月にリリースされる予定だと、Apple関連の情報に詳しいBloomberg記者のMark Gurman氏が報じています。

Apple (AAPL) Plans to Delay Launch of iPadOS 16 Update by About a Month - Bloomberg

https://www.bloomberg.com/news/articles/2022-08-03/apple-to-delay-ipad-software-launch-by-a-month-in-unusual-move

iPadOS 16 delay pushes release date to October - 9to5Mac

https://9to5mac.com/2022/08/03/ipados-16-delay/

Gurman氏によれば、iPadOS 16のリリース延期は、iPadのマルチタスク機能を見直すという取り組みに起因しているとのこと。このアップデートには、ユーザーが複数のタスクを同時に操作したり、ウィンドウのサイズを変更したり、異なるアプリケーションのクラスタ間を行き来したりできる「ステージマネージャ」と呼ばれる機能が含まれています。

iPadの新マルチタスク機能「ステージマネージャ」はM1搭載iPadでしか動作しないことが明らかに - GIGAZINE



記事作成時点で、iPadOS 16はパブリックベータ版がリリースされています。しかし、このパブリックベータ版のiPadOS 16には、さまざまなバグや分かりづらいインターフェース、そしてほとんどのiPadとの互換性が欠如している点で開発者やユーザーから批判が相次いだとのこと。

ステージマネージャ機能は、同じく2022年10月リリースが予定されているMac向けOSのメジャーバージョン・macOS Venturaにも搭載される予定です。このmacOS Venturaのステージマネージャについてはユーザーや開発者からの不評がほとんどないとのこと。ステージマネージャ機能はiPadOSをよりmacOSに近づける機能の1つとみられており、リリースが1カ月延期することによって、iPadOSはiOSよりもmacOSと足並みをそろえることになる模様。

また、iOS 16とiPadOS 16のリリーススケジュールをずらすことで、AppleはiOS 16の完成にさらに多くのエンジニアリングリソースを投入できるようになるとGurman氏は指摘しています。

さらにGurman氏は、iPadOS 16のリリースが1カ月延期されたことにより、2022年10月に登場するとうわさされているM2チップ搭載のiPad Proの発売時期とiPadOS 16のリリース日がほぼ同時期になると述べています。



なお、2022年6月に開催されたWWDC22で発表されたiPadOS 16とiOS 16の新機能のうち、いくつかの機能は初期バージョンには搭載されないとAppleは述べています。初期バージョンで搭載されない機能の中には、ロック画面にアプリをピン留めしてアクティビティや情報を確認できる「ライブアクティビティ」が含まれています。