【美食家・魯山人考案】20円の納豆でも無問題!?魯山人レシピで「納豆の茶漬け」作ってみた!そのお味は…?
「納豆の茶漬け」…なんと興味深い言葉なのでしょう。芸術家にして美食家、北大路魯山人が『魯山人味道』という本の中で、食通の間でも知られていない、意外な納豆の食べ方として紹介しています。魯山人曰く「納豆の茶漬けは意想外に美味いものである」のだそう。魯山人がどのように納豆を食べていたのか?「納豆の茶漬け」はどれほどおいしいのか?興味深いことこの上なし。さっそく作ってみることに!
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”美食家”魯山人こだわりの「納豆メソッド」とは?
魯山人は『魯山人味道』(北大路魯山人著、平野雅章編集 中公文庫)という本の中で「納豆の茶漬け」について語っています。『魯山人味道』は昭和5年から亡くなる昭和34年まで、いろいろな雑誌に掲載された、魯山人の食に関する随想や対談をまとめたものです。
本の中で魯山人は、「納豆の茶漬け」を作る手順を「納豆のこしらえ方(ねり方)」と「お茶漬けのやり方」に分けて解説しています。内容をまとめると、おいしく作るには以下の5つの手順があるようです。
1.「納豆を器に出してしょうゆなど何も加えず、二本の箸でよくねり混ぜる」
2.「納豆の糸が多くなり、かたく、ねりにくくなっても手間を惜しまずねり続ける」
3.「かたくねり上げた納豆に、”しょうゆを少しかけては、ねる”ことを繰り返す」
4.「糸の姿がなくなり、どろどろになった納豆に、からしとねぎのみじん切りを少量加え混ぜる」
5.「炊きたてのご飯を茶碗に少量盛り、ご飯の4分の1ほどの納豆をのせ、煎茶をかけて食す」
では、メソッドに従って納豆茶漬けを作ってみましょう。今回使う納豆は1パック約20円の納豆。特別ではない一般的な納豆が魯山人メソッドで果たしておいしくなるのでしょうか?
1パック20円の納豆で魯山人の「納豆の茶漬け」に挑戦!
1.「納豆を器に出してしょうゆなど何も加えず、二本の箸でよくねり混ぜる」
魯山人曰く「納豆のねり方がまずいと納豆の味が出ない」「最初からしょうゆを入れてねるようなやり方は、下手なやり方である」と。いつも、しょうゆとからしを入れてから混ぜていたわたし。しかも、5~6回しか混ぜないので、魯山人に”ありえない”と言われそう。
下の画像は納豆を器に出しただけで、何も手を加えていない状態。これがどうなっていくのでしょう?
2.「納豆の糸が多くなり、かたく、ねりにくくなっても手間を惜しまずねり続ける」
ねり続けていると、納豆の糸が多くなり、かたさを感じ、ねりにくくなるそう。でもそれが納豆のおいしさを決める大切なポイント。「糸を出せば出すほど納豆はおいしくなるのであるから、不精をしないで、また手間を惜しまず、極力ねりかえすべきである」と魯山人は言っています。
円を描くように200回ほど混ぜた納豆が下の画像です。納豆の糸が多くなってきて、やわらかな泡のように。いい感じ!
そろそろ、ねりにくくなってくるはず….。300回、混ぜました!(下の画像は300回混ぜた納豆)
そして、500回!(下の画像は500回混ぜた納豆)
けっこう混ぜたのに、”かたく、ねりにくくなる”感覚はありませんでした。ですが、わたしの苦手な納豆のにおいが和らぎ、ほとんど気にならなくなっています。変化はしているはず。
500回混ぜた納豆を箸で持ち上げてみると、少し糸を引くものの、すぐその糸は切れる状態になりました。
3.「かたくねり上げた納豆に”しょうゆを少しかけては、ねる”を繰り返す」
魯山人の言う「かたくねり上げた納豆」ではないかもしれませんが、ここから、しょうゆを投入することに。”しょうゆを一滴たらして100回混ぜる”これを3セット行いました。
混ぜていると”ねちねち”という音がして、自然薯をすり鉢でねり上げているときみたいです。しょうゆをほんのわずか入れただけなのに、しょうゆの甘くて香ばしい香りを感じました。
結局、しょうゆを入れる前に500回、そして、しょうゆを入れてから300回、合計で800回混ぜました!
疲れた~。混ぜる回数は多くても、混ぜる強さが足りなかったかも…。
4.「糸の姿がなくなり”どろどろ”になった納豆に、からしとねぎのみじん切りを少し加え混ぜる」
魯山人の理想とする「糸の姿がなくなってどろどろになった納豆」かは疑問ですが、体力的にもう混ぜるのは限界なので、これでよし!とします。また、魯山人の言う”ねぎ”の種類がわからないので、今回は長ねぎを使いました。
5.「ご飯を茶碗に少量盛り、ご飯の4分の1ほどの納豆をのせ、煎茶をかけて食す」
炊きたてのご飯を茶碗に少量盛り、納豆を乗せます。
魯山人曰く「納豆の量は飯の4分の1程度がもっともおいしい。納豆は少なきに過ぎては味がわるく、多きに過ぎては口の中でうるさくて食べにくい」とのこと。もし、塩加減が足りなければ、ご飯の上にしょうゆを数滴たらすといいそうです。
最後に、煎茶を注ぎます!あ~、やっと出来ました!魯山人の「納豆の茶漬け」メソッドはこれで完成。途中、果たして正しいのか?と不安なところもありましたが、食べてみましょう♪
いただきます!
納豆のまわりのきめ細やかな泡のような糸が納豆をまろやかにしてくれているみたい。納豆がやわらかくなっているような気もします。一番の驚きは、わたしの苦手な納豆のにおいがない!臭みもない!こと。豆のおいしさを感じます!
20円の納豆でも十分おいしかった。混ぜ方やしょうゆの入れ方の違いで、納豆の味って変わるのですね。
まろやかになった納豆は煎茶とよく合う!わたしの苦手な納豆の香りが煎茶に移っておいしくないんじゃないかと思っていましたが、十分にねった納豆なら問題なし!納豆が悪目立ちせず、煎茶とご飯と一体となって、さらさらと食べられました。
正直、ひと口めにはそれほど感動はありませんでしたが、食べ進めるとだんだんクセに!「納豆の茶漬け」を食べていると、その素朴なビジュアルも手伝って、「あぁ~、わたし日本人だ~」と、日本人であることをしみじみ実感しました。
手間暇かけてねった納豆を乗せた「納豆の茶漬け」は愛着が湧き、また格別。幸せな気分にさえなります。美食家のこだわり”納豆メソッド”、みなさんもやってみてくださいね。
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魯山人は『魯山人味道』(北大路魯山人著、平野雅章編集 中公文庫)という本の中で「納豆の茶漬け」について語っています。『魯山人味道』は昭和5年から亡くなる昭和34年まで、いろいろな雑誌に掲載された、魯山人の食に関する随想や対談をまとめたものです。
本の中で魯山人は、「納豆の茶漬け」を作る手順を「納豆のこしらえ方(ねり方)」と「お茶漬けのやり方」に分けて解説しています。内容をまとめると、おいしく作るには以下の5つの手順があるようです。
1.「納豆を器に出してしょうゆなど何も加えず、二本の箸でよくねり混ぜる」
2.「納豆の糸が多くなり、かたく、ねりにくくなっても手間を惜しまずねり続ける」
3.「かたくねり上げた納豆に、”しょうゆを少しかけては、ねる”ことを繰り返す」
4.「糸の姿がなくなり、どろどろになった納豆に、からしとねぎのみじん切りを少量加え混ぜる」
5.「炊きたてのご飯を茶碗に少量盛り、ご飯の4分の1ほどの納豆をのせ、煎茶をかけて食す」
では、メソッドに従って納豆茶漬けを作ってみましょう。今回使う納豆は1パック約20円の納豆。特別ではない一般的な納豆が魯山人メソッドで果たしておいしくなるのでしょうか?
1パック20円の納豆で魯山人の「納豆の茶漬け」に挑戦!
1.「納豆を器に出してしょうゆなど何も加えず、二本の箸でよくねり混ぜる」
魯山人曰く「納豆のねり方がまずいと納豆の味が出ない」「最初からしょうゆを入れてねるようなやり方は、下手なやり方である」と。いつも、しょうゆとからしを入れてから混ぜていたわたし。しかも、5~6回しか混ぜないので、魯山人に”ありえない”と言われそう。
下の画像は納豆を器に出しただけで、何も手を加えていない状態。これがどうなっていくのでしょう?
2.「納豆の糸が多くなり、かたく、ねりにくくなっても手間を惜しまずねり続ける」
ねり続けていると、納豆の糸が多くなり、かたさを感じ、ねりにくくなるそう。でもそれが納豆のおいしさを決める大切なポイント。「糸を出せば出すほど納豆はおいしくなるのであるから、不精をしないで、また手間を惜しまず、極力ねりかえすべきである」と魯山人は言っています。
円を描くように200回ほど混ぜた納豆が下の画像です。納豆の糸が多くなってきて、やわらかな泡のように。いい感じ!
そろそろ、ねりにくくなってくるはず….。300回、混ぜました!(下の画像は300回混ぜた納豆)
そして、500回!(下の画像は500回混ぜた納豆)
けっこう混ぜたのに、”かたく、ねりにくくなる”感覚はありませんでした。ですが、わたしの苦手な納豆のにおいが和らぎ、ほとんど気にならなくなっています。変化はしているはず。
500回混ぜた納豆を箸で持ち上げてみると、少し糸を引くものの、すぐその糸は切れる状態になりました。
3.「かたくねり上げた納豆に”しょうゆを少しかけては、ねる”を繰り返す」
魯山人の言う「かたくねり上げた納豆」ではないかもしれませんが、ここから、しょうゆを投入することに。”しょうゆを一滴たらして100回混ぜる”これを3セット行いました。
混ぜていると”ねちねち”という音がして、自然薯をすり鉢でねり上げているときみたいです。しょうゆをほんのわずか入れただけなのに、しょうゆの甘くて香ばしい香りを感じました。
結局、しょうゆを入れる前に500回、そして、しょうゆを入れてから300回、合計で800回混ぜました!
疲れた~。混ぜる回数は多くても、混ぜる強さが足りなかったかも…。
4.「糸の姿がなくなり”どろどろ”になった納豆に、からしとねぎのみじん切りを少し加え混ぜる」
魯山人の理想とする「糸の姿がなくなってどろどろになった納豆」かは疑問ですが、体力的にもう混ぜるのは限界なので、これでよし!とします。また、魯山人の言う”ねぎ”の種類がわからないので、今回は長ねぎを使いました。
5.「ご飯を茶碗に少量盛り、ご飯の4分の1ほどの納豆をのせ、煎茶をかけて食す」
炊きたてのご飯を茶碗に少量盛り、納豆を乗せます。
魯山人曰く「納豆の量は飯の4分の1程度がもっともおいしい。納豆は少なきに過ぎては味がわるく、多きに過ぎては口の中でうるさくて食べにくい」とのこと。もし、塩加減が足りなければ、ご飯の上にしょうゆを数滴たらすといいそうです。
最後に、煎茶を注ぎます!あ~、やっと出来ました!魯山人の「納豆の茶漬け」メソッドはこれで完成。途中、果たして正しいのか?と不安なところもありましたが、食べてみましょう♪
いただきます!
納豆のまわりのきめ細やかな泡のような糸が納豆をまろやかにしてくれているみたい。納豆がやわらかくなっているような気もします。一番の驚きは、わたしの苦手な納豆のにおいがない!臭みもない!こと。豆のおいしさを感じます!
20円の納豆でも十分おいしかった。混ぜ方やしょうゆの入れ方の違いで、納豆の味って変わるのですね。
まろやかになった納豆は煎茶とよく合う!わたしの苦手な納豆の香りが煎茶に移っておいしくないんじゃないかと思っていましたが、十分にねった納豆なら問題なし!納豆が悪目立ちせず、煎茶とご飯と一体となって、さらさらと食べられました。
正直、ひと口めにはそれほど感動はありませんでしたが、食べ進めるとだんだんクセに!「納豆の茶漬け」を食べていると、その素朴なビジュアルも手伝って、「あぁ~、わたし日本人だ~」と、日本人であることをしみじみ実感しました。
手間暇かけてねった納豆を乗せた「納豆の茶漬け」は愛着が湧き、また格別。幸せな気分にさえなります。美食家のこだわり”納豆メソッド”、みなさんもやってみてくださいね。
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