ウーバーイーツ丼ご飯に「カビ混入」の訴え 保健所は立ち入り検査、居酒屋運営会社「原因含めて調査中」
埼玉県川口市内の居酒屋チェーン「目利きの銀次」のある店舗で、ウーバーイーツを使って配達してもらった丼物のご飯にカビが混入していたとする写真が、ツイッターに投稿された。
投稿者は、市保健所に通報したといい、居酒屋を運営するモンテローザによると、保健所が店への立ち入り検査を行った。モンテローザでは、「原因も含めて調査中」と取材に答え、投稿者へは「不快な思いをさせた」として謝罪したことを明らかにした。
とろサーモン丼に青いカビのようなもの、店側は「廃棄して下さい」
脂の乗った鮭の切り身が盛られた丼は、美味しそうではあるが、丼のご飯には、青いカビのようなものが混ざっている。
この写真は、2022年7月13日にツイッターに投稿された。
投稿者のにっしー(@imakimaki1222)さんは、丼を配達してもらったら、ご飯がカビていたと訴えており、店側に連絡すると、「廃棄して下さい」との対応だったと報告した。
この投稿は、2500件以上リツイートされ、身近な居酒屋のメニューだけに、関心を集めている。
にっしーさんは、リプライに対応しながら、状況を説明した。それによると、丼を食べる前にカビに気づいたので、健康被害は受けずに済んだ。店側はご飯を冷蔵庫に保管し過ぎたためカビが生えたのではとツイッター上で指摘を受けると、そのためなのかご飯が硬かったとした。
店側からは、廃棄するように伝えらえたものの、にっしーさんは、証拠保全のため自宅の冷凍庫にご飯を入れたことを明らかにした。そして、15日になって、保健所に連絡を入れたことも報告した。
にっしーさんが15日にJ-CASTニュースの取材に答えたところでは、メニューの1つ「とろサーモン丼」を13日に注文し、配達を受けてすぐに開けて食べようとした。ご飯に具を乗せ、ご飯が硬かったため具をよけて箸でひっくり返したところ、カビが目に留まったという。
川口市保健所「申し出を受けて、対応している」
そこで、にっしーさんが直接店舗へ連絡を取ったところ、店の責任者から「返金をするので廃棄して下さい」といった内容の指示を受けた。
ツイッターのやり取りでアドバイスを受け、にっしーさんは、川口市保健所にも7月15日に通報した。カビが混入したご飯について、保健所から「回収するかもしれないので、取っておいて下さい」などと伝えられたといい、冷凍庫のご飯については、「必要に応じて対応します」と説明した。
店からの謝罪はまだないというが、ウーバーイーツを通して丼代の返金対応は受けたとした。ただ、にっしーさんは、「返金するので廃棄してくださいだけしか言われてないので、 チェーン店の悪いところが出たのかなと。 なので、残念という以外何もないです」と苦言を呈した。
今回のカビ混入訴えについて、川口市保健所の食品衛生課は15日、「そのような申し出があったため、対応しています」と取材に説明した。そして、「個別の内容については、お話をしかねます」としたうえで、「一般的には、事実があったかどうか双方に確認しないといけません。必要に応じて、再発防止策を図っていきます」と述べた。
「目利きの銀次」を展開するモンテローザの総務企画課は16日、取材に対し、カビ混入の訴えを受けて、次のように回答した。
「混入したのがカビなのか、どこで混入したかは不明」
「7/15、管轄保健所の立ち入り検査を受け、原因も含めて調査中です。現時点で、原因の解明には至っておりません。現在、お客様ともコンタクトをとり、ご不快な思いをさせたことに対し謝罪をしております。返金についてはUber Eatsでしかるべき対応を行います。上記のとおり、保健所が調査中の事案でもあり、現時点でのコメントは差し控えます」
ご飯に混入したのがカビなのかどうかについて、モンテローザでは、まだ投稿者の写真を見ただけで、分からない状態だという。投稿者から、冷凍庫保管のご飯が提供されれば、保健所などが調べるとした。カビのように見えるものが、どこで混入したのかについても、答えられる状態ではないとした。
店でのご飯の保管状況についても、まだ把握できておらず、調査中だという。立ち入り検査の結果などについて、保健所に確認してからでないとコメントできないともしている。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)