「アニサキス」食中毒が激増か⁉アジ・イワシ・サバ等に寄生し激しい腹痛と嘔吐が…対処法は?
看護師のmocaです。魚介類に寄生し、気づかずに食べてしまうと激しい腹痛を引き起こすアニサキス症が増加傾向にあります。6月6日の日テレの情報番組で特集していました。アジやイワシが旬を迎える夏場は特に多く発生するので注意が必要です。今回はアニサキス症の症状や治療法、予防法について詳しくまとめていきます。
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アニサキスによる食中毒が増加中
アニサキスの幼虫は長さ2~3㎝、幅0.5~1㎝の白くて長い糸状の形態をしています。
魚介類の内臓に寄生しており、魚が死ぬと幼虫は内臓から筋肉の方へ移動します。
魚介類のなかでもアジ、イワシ、サバ、サケ、イカなどに多く寄生し、アニサキスが寄生した魚介類を生で(または加熱・冷凍処理が十分にされていない状態で)食べてしまうと食中毒(アニサキス症)を引き起こします。
アニサキスは特に天然の魚に多く寄生しており、釣った魚やスーパーで売られているお刺身を食べて食中毒を起こしたケースが報告されています。
アニサキス症は、今年確認できただけでも27都道府県で100件以上も発生しています。
増加の一因として温暖化による海水温度の上昇が挙げられるそうです。
また、近年は冷蔵状態で長時間の輸送が可能になったことで、アニサキスが内臓から筋肉に移動しやすくなったことも一因となっているそうです。
アニサキス症の症状は?
アニサキスの幼虫が胃や腸といった消化管の壁に食いつくことで症状を引き起こします。
胃アニサキス症では、食後数時間~数十時間後にみぞおちの激しい痛みや吐き気・嘔吐を生じます。
腸アニサキス症では食後十数時間後~数日後に激しい下腹部痛や吐き気・嘔吐を引き起こし、時には腸閉塞や、腸穿孔(ちょうせんこう)といって腸の壁に穴が空いてしまうこともあります。
出典:イラストAC
日テレの情報番組ではイワシの刺身を食べて食中毒になった男性にインタビューしていました。
男性は「痛いし苦しいし、息苦しくなるし、みぞおちがギューっとなるんですよ」と激しい痛みに襲われた体験談を語っていました。
激しい腹痛の原因はアニサキスが胃壁や腸管に噛みつくことで起こるのではなく、アレルギー反応による痛みだということが分かっているそうです。
また、アニサキスの抗体が体のなかで作られると、蕁麻疹やアナフィラキシー症状(血圧低下、呼吸困難、意識低下)などを呈するアニサキスアレルギーを発症することもあります。
アニサキス症の治療法
アニサキスに対する駆除薬はありません。
アニサキス症が疑われる場合は内視鏡(胃カメラ)検査を行い、胃内にアニサキスを発見できれば確定診断に至ります。
その場で鉗子を使ってちぎれないように摘出します。
出典:イラストAC
胃内を十分に調べ、アニサキスをすべて回収できれば症状は落ち着きます。
もしも症状が改善せず、胃や腸などにアニサキスが残っている可能性があれば、症状を和らげる薬を使いながら死滅するのを待たなければなりません。
予防のためのポイントは?
1.新鮮な魚を購入する。
自分で釣った魚を食べる時や、丸ごと一匹の魚を購入した時はすぐに内臓を取り除き、アニサキスが内臓から筋肉の方へ移動するのを防ぎましょう。
出典:写真AC
内臓は生で食べないでください。
酢漬けやしょうゆ漬け、塩漬けなどの調理法では死滅しません。
お寿司やお刺身などで食べるときには目視でよく確認するようにしてください。
2.鮮度が落ちたものは加熱処理をする。
アニサキスは、中心温度が60℃で1分以上の加熱、または-20度以下で24時間以上の冷凍で死滅します。
アニサキス症は魚を生で食べる習慣のある日本では多く発生しています。
魚介類を安全に食べられるよう十分に注意していくことが大切です。
重篤な状態に至るケースもあるので、もしもアニサキス症が疑われる場合には速やかに医療機関を受診するようにしてください。
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アニサキスによる食中毒が増加中
アニサキスの幼虫は長さ2~3㎝、幅0.5~1㎝の白くて長い糸状の形態をしています。
魚介類の内臓に寄生しており、魚が死ぬと幼虫は内臓から筋肉の方へ移動します。
魚介類のなかでもアジ、イワシ、サバ、サケ、イカなどに多く寄生し、アニサキスが寄生した魚介類を生で(または加熱・冷凍処理が十分にされていない状態で)食べてしまうと食中毒(アニサキス症)を引き起こします。
アニサキスは特に天然の魚に多く寄生しており、釣った魚やスーパーで売られているお刺身を食べて食中毒を起こしたケースが報告されています。
アニサキス症は、今年確認できただけでも27都道府県で100件以上も発生しています。
増加の一因として温暖化による海水温度の上昇が挙げられるそうです。
また、近年は冷蔵状態で長時間の輸送が可能になったことで、アニサキスが内臓から筋肉に移動しやすくなったことも一因となっているそうです。
アニサキス症の症状は?
アニサキスの幼虫が胃や腸といった消化管の壁に食いつくことで症状を引き起こします。
胃アニサキス症では、食後数時間~数十時間後にみぞおちの激しい痛みや吐き気・嘔吐を生じます。
腸アニサキス症では食後十数時間後~数日後に激しい下腹部痛や吐き気・嘔吐を引き起こし、時には腸閉塞や、腸穿孔(ちょうせんこう)といって腸の壁に穴が空いてしまうこともあります。
出典:イラストAC
日テレの情報番組ではイワシの刺身を食べて食中毒になった男性にインタビューしていました。
男性は「痛いし苦しいし、息苦しくなるし、みぞおちがギューっとなるんですよ」と激しい痛みに襲われた体験談を語っていました。
激しい腹痛の原因はアニサキスが胃壁や腸管に噛みつくことで起こるのではなく、アレルギー反応による痛みだということが分かっているそうです。
また、アニサキスの抗体が体のなかで作られると、蕁麻疹やアナフィラキシー症状(血圧低下、呼吸困難、意識低下)などを呈するアニサキスアレルギーを発症することもあります。
アニサキス症の治療法
アニサキスに対する駆除薬はありません。
アニサキス症が疑われる場合は内視鏡(胃カメラ)検査を行い、胃内にアニサキスを発見できれば確定診断に至ります。
その場で鉗子を使ってちぎれないように摘出します。
出典:イラストAC
胃内を十分に調べ、アニサキスをすべて回収できれば症状は落ち着きます。
もしも症状が改善せず、胃や腸などにアニサキスが残っている可能性があれば、症状を和らげる薬を使いながら死滅するのを待たなければなりません。
予防のためのポイントは?
1.新鮮な魚を購入する。
自分で釣った魚を食べる時や、丸ごと一匹の魚を購入した時はすぐに内臓を取り除き、アニサキスが内臓から筋肉の方へ移動するのを防ぎましょう。
出典:写真AC
内臓は生で食べないでください。
酢漬けやしょうゆ漬け、塩漬けなどの調理法では死滅しません。
お寿司やお刺身などで食べるときには目視でよく確認するようにしてください。
2.鮮度が落ちたものは加熱処理をする。
アニサキスは、中心温度が60℃で1分以上の加熱、または-20度以下で24時間以上の冷凍で死滅します。
アニサキス症は魚を生で食べる習慣のある日本では多く発生しています。
魚介類を安全に食べられるよう十分に注意していくことが大切です。
重篤な状態に至るケースもあるので、もしもアニサキス症が疑われる場合には速やかに医療機関を受診するようにしてください。