24歳の若さで交通事故により左腕を切断したセリエBビチェンツァのFWフリオ・ゴンザレスが22日付けのコリエレ・デッロ・スポルト紙上で現役続行への想いを口にした。ちょうど7ヶ月前の05年12月22日、チーム得点王のゴンザレスを突然の悲劇が襲った。高速道路で起きた事故により左腕を切断、残された右腕にも麻痺の後遺症が残った。

パラグアイ代表としてドイツW杯出場を狙っていた最中での交通事故。奈落の底に落とされたゴンザレスをクラブ、チームメイト、そして家族が励ました。合宿地ガリオにユニフォーム姿で訪れる予定のゴンザレスは「ツーリストとしてここ(グラウンド)に戻るのではない。サッカー選手としてだ」と復帰宣言。ゴンザレスの意気込みにチーム主将スコウチは「彼とグランド上で再会する事が出来るなんて。彼の闘争心、勇気は我々にとっても大きな刺激となる」と大歓迎している。

「ほとんど動かなかった右腕も良くなりつつある。(開幕する)9月には間に合うだろう。今はただ、グラウンドに戻る事だけしか考えていない」と語るゴンザレス。事故後、入院先の病室で大学進学、弁護士、指導者など第2の人生の選択肢を挙げていた彼が選んだ道は、最も厳しい現役復帰だった。