「ファシスト敬礼」、「ヘッドロック」など05−06シーズンだけでも数々の問題行動でカルチョ界を騒がしたパオロ・ディ・カニオ(38)がラツィオからセリエC2のチスコ・ローマへ電撃移籍した。カルチョ界一の問題児の選択に現地メディアはこの移籍を大きく扱っている。

17日に行われた入団会見の場でディ・カニオは「ローマでプレイ出来る事は嬉しく思う。ラツィオ?ラツィオの事は一切話す気はない。赤のユニフォーム?黄色と赤(ASローマ)じゃなければ問題ない」と相変わらずの毒舌で場を盛り上げた。

85−86シーズンにラツィオ(セリエB)でプロ契約を果たしたディ・カニオはその後ユーベ、ナポリ、ACミラン、セルティック、シェフィールド、ウェストハム、チャールトンなどを渡り歩き、04−05シーズンに古巣ラツィオに復帰。チームをUEFA杯出場圏内の6位(スキャンダル判決によりB降格)に導くなど貢献したが、シーズン終了後の契約交渉難航により移籍を志願していた。「まずはC1昇格」と目標を語るディ・カニオ、抜群のテクニックと言動でセリエC2の主役を狙う。