05−06シーズン終了前の5月6日、前ユベントスGMルチャーノ・モッジの携帯電話盗聴内容暴露を発端に「審判操作」「八百長疑惑」「粉飾決算」など空前のスキャンダルが発覚したセリエA。判決が出た翌7月15日、フィオレンティーナ・サポーターが抗議運動に出るなどイタリア全土が騒然となっている。関連クラブ以外にも順位変動により「欧州CL」「UEFA杯」出場権利が転がり込んだクラブの中には、エンポリなど環境面で出場資格に満たないクラブさえある。

主な判決内容は以下の通り。
ユベントス・・・セリエB降格、−30ポイント(勝ち点)からのスタート。欧州CL出場権剥奪。04−05と05−06シーズンの優勝剥奪。罰金8万ユーロ。

ACミラン・・・セリエA残留も−15ポイントからのスタート。勝ち点44ポイント減で05−06シーズンは8位。欧州CL出場権剥奪。罰金3万ユーロ。

フィオレンティーナ・・・セリエB降格、−12ポイントからのスタート。欧州CL出場権剥奪。罰金5万ユーロ。

ラツィオ・・・セリエB降格、−7ポイントからのスタート。罰金4万ユーロ。

また、W杯出場取り消しとなったマッシモ・デ・サンティス審判の4年6ヶ月の活動禁止処分を始め審判8名、副審2名に厳しい処分が下されている。

各国代表選手を多く抱える名門ユベントス、魅せるサッカーでサポーターを沸かせたフィオレンティーナなどのB降格により莫大なTV放映権を巡るトラブルも避けられない状況。
今後、関連クラブ所属の有力選手移籍が活発化する可能性が高い。24年振り4度目のW杯優勝フィーバーに沸いたイタリア。喜びも束の間、厳しい現実がクラブ、選手、サポーターを待ち構えていた。