アズーリ(イタリア代表)を24年振り4度目の優勝に導いたマルチェロ・リッピ監督がマスコミ宛に代表監督辞任声明文を出した。13日付のガゼッタ・デッロ・スポルト紙によるとリッピ監督の声明文は以下の通り。

「プロとして、一人の人間として特別な経験を胸にこのたび代表監督という仕事に終止符を打ちます。素晴らしい選手達、そしてハイクオリティのスタッフ陣の協力の下、代表監督という世界を過ごしたが、自分の代表監督としての役割は終わったと実感している。それ故に契約期間の満了した今、FIGC(イタリアサッカー協会)には自分の意志で代表監督を去る意向を伝えた。FIGCにはこの2年間、自分を常に信頼していただき感謝しております。W杯優勝という冠はイタリア・カルチョの歴史、そしてサポーターの心に永遠に残るだろう」・・・マルチェロ・リッピ

契約期間満了とはいえW杯優勝に導いた名将の勇退を嘆く声も多い。元代表監督でACミラン主将パオロ・マルディーニの父チーェザレ・マルディーニは「王者という最高の形で辞める事は理想。ただユーロ(08年オーストリア・スイス共催)まで率いても・・・」とリッピ勇退を惜しむコメントをしている。

GEAワールド(代理人マネージメント会社)幹部の実子絡みにより、カルチョ・スキャンダル関連人物としてW杯開幕直前に当局から事情聴取を受けたリッピ、過度のストレスに加えW杯優勝という対象を成し遂げた今、代表監督の座に未練は無い。「監督業は続ける」と明言するリッピ、名門マンチェスター・Uを始めリッピ獲得を夢見るクラブは続出するだろう。