24年振りのW杯優勝フィーバーに沸くイタリアだが新たな問題が浮上している。ここにきて背番号「10」フランチェスコ・トッティ(29=ASローマ)の代表引退が現実味を帯び始めた。トッティはW杯開催中の6月22日「W杯終了後に代表を引退するかもしれない」と代表引退を示唆しており、現在トッティの動向に注目が集まっている。

10日、セリエAきってのファンタジスタ引き留めに代表主将ファビオ・カンナバーロ(32=ユベントス)が説得に動いた。代表100試合目をW杯優勝で飾ったカンナバーロは「フランチェスコは代表の一員として戦う事が特別なことだと理解しているはずだ。なぜ引退しなければならない?彼には考え直すよう説得したい」と語った。

トッティはW杯優勝を果たした9日、報道陣に対して「このような時に代表から去る事は難しい。(代表継続か引退か)50%ずつだよ」と明言を避けている。引退理由として代表での召集合宿による疲労、過度のストレスを挙げており、また家族との時間を大切にしたい意向も示している。

02年日韓大会、決勝トーナメント1回戦の韓国戦で笛を吹いたモレノ主審に対する暴言で退場。04年ユーロ・ポルトガル大会ではグループリーグのデンマーク戦で相手選手ポールセンの挑発に乗り「つば吐き」で応酬、VTR判定により3試合の出場停止を受けた。優勝候補イタリアはグループリーグであえなく敗退。満を持して挑んだドイツW杯、チームとしては優勝という最高の結果を成し遂げたが、個人としてトッティが本来の能力を発揮する事は一度も無かった。「大舞台に弱い」と言われるトッティ、汚名返上のためにもぜひ代表キャップを「58」で終わらせないで欲しい。