【30までにとうるさくて】セックスレスを解消した意外なきっかけ

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※このコラムは1月13日よりABEMAで配信中のドラマ「30までにとうるさくて」第7話までのネタバレを含みます。

■花音の受難が多すぎる恋

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イケメン社長が目当てで転職したばかりなのに、肝心の社長に子どもがいるわ、解任となるわで困惑のドツボにはまった花音(佐藤玲)。

受難が多すぎるこの恋ですが、社長、いや元社長・高村から新しい会社を立ち上げるから秘書としてついて来てほしい、とプロポーズかのようなオファー。一方、会社では、いつも状況解説してくれる視聴者に親切な元副社長が新社長に。こちらからも秘書として残ってほしいというオファーがあり、突如秘書としてのモテ期到来。しかも元社長・高村の娘からは「多分親父お前のこと好きやで? どや(意訳)?」と斜め上からのプッシュもあり、さらに困惑沼は深まるばかり。

高村は残業中の花音を食事に誘った時も、資料を自宅に届けた際にお茶を飲んでいかないか声をかけてきた時も、毎回微妙な間があって「どうした? ナンパはできるくせに日常の誘いはコミュ障か?」と毎回疑問だったのですが、娘の言葉を聞いて全て腹落ちしました。

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ヤンキーの決闘のごとく高村を川沿いに呼び出し、結局現在の会社に残ることを選択した花音ですが、29歳婚活女子となると、結婚第一優先の中、これから事業を起こす男にのるかそるかで飛びつくのは、いくら好きでも博打すぎるので、多くの女性は花音と同様に安牌を取るこの選択になってしまうのではないでしょうか。

5話で高村元社長とラーメンを食べた時、いいお店じゃなくても幸せそうでしたが、今回新社長と食べた高級フレンチと、どちらが美味しかったのか思い返して決断を覆す日が来るかもしれません。

■高村元社長、恋愛下手すぎでは? レベル童貞か?

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しかし高村も下手か!

事業をこれから立ち上げる0の状態で、まだ交際もしていない花音を秘書として引き抜き、恋愛に繋げようとするなんて、恋に仕事のハードルを加え、二つの障害をわざわざ作ってハードモードに持ち込んでいるようなもの。案の定、秘書オファーは花音に断られて気まずくなり、恋愛として誘うのが難しくなってしまいました。

花音とは娘を口実に連絡をとってプライベート路線で恋愛に進めるルートを歩み、事業が軌道に乗り始めるor恋がうまく行ったら引き抜けばいいのに。今回の場合、仕事と恋愛は切り分けて並行するべきなのに、一本にまとめようするから話が難しくなるんだよ!

仕事でないと花音とは正攻法で交流を持てない……と高村は今回の戦法で行ったんでしょうね。真面目か!

■神降臨。円形脱毛症がレスを救う衝撃展開

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ある日、遥(さとうほなみ)が帰宅すると、玄関の前に座りこむ何者かの姿が。神との復縁を求めすぎたゆえの幻想かと一瞬目を擦りましたが、紛れもなく我々が信仰する神彼氏・奏多(堀井新太)でした。

遥が適応障害で休んでいることを知り、心配になって戻って来た上にご飯を作ってくれるなど、今までと変わらず優しい奏多。同情か愛情か、真意が分からない状況でしたが、「これからも遥と一緒にいたい」と彼の気持ちも分かり、元さやに。

円形脱毛症の箇所に毛が生えて来た時の奏多の歓喜→安堵→「一緒にいたい」からのキス→レス解消の流れは衝撃的すぎましたね。発毛がレスを救うとは……。「おいおいマジかその流れでいっちゃう⁇ 女の命、髪を取り戻し、安堵しかないこの状況で女子側は全然欲情しないだろ」と、斬新すぎる展開に遥も我々も少々困惑。

ホッとして愛おしさが爆発したがゆえでしょうか。でも長年のレスが解消したのは結果として良かった。

■女子あるあるのお悩み最適解

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あの小動物系年下トランペットイケメン・森悠斗(中川大輔)はいい奴ですね。奏多が戻って来たことに遥が困惑し、どう思うか悠斗に聞いた際「彼氏の気持ちは彼氏にしか分かりません。それより遥さんがどうしたいかです」と冷静に返していました。

「彼はどう思っていると思う?」と相手の気持ちが分からない時につい友人に聞きがちですが、本当にこの答えに尽きるんですよね。無責任に想像して一例として答えることはできるけれど、考えは十人十色だし結局向き合わなきゃいけないのは相手本人。

想像の回答に救いを求めたり、悩んでさらに深みにハマったりしようとも、結局相手と向き合わなくては何も前進しない。女子にありがちな悩み相談を正論で返せる悠斗は男友達として最高でした。

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あのお顔で「(遥が)いつも悲しそうな顔してたから笑った顔を見てみたかったんです」とか、お菓子のアポロが好きとか、かわいいを詰め込みまくって具現化したみたいなずるいほどの年下男子ですが、これからも遥とは友達としての関係を保っていってほしいです。

遥も彼と会う時は、以前の浮気を自戒してなのか、脱毛を隠すキャップと色気を覆い隠すようなオーバーサイズなカジュアルファッションですもんね。

■奏多との結婚像に抜け落ちているもの

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奏多から「一緒にいたい」と言われ、「結婚したら将来の心配も無くなるけど……なんか違う」ともやもやしていた遥ですが、これって彼女のアイディンティティである「働くこと」が抜けたまま考えているからしっくりきていないと思うんですよね。

彼女の人生が充実するのはやっぱり仕事があってこそ。「将来の心配が無くなる」というのは、当面休みの間が無給だからという短期的な話で、病気が悪化し復帰できない場合を除けば、長期的な人生軸では遥にとって生き甲斐であった仕事をしない選択肢は無いはずです。

今回の適応障害の原因の一つ、奏多問題は解決したとして、もう一方は望まない部署での仕事です。職場復帰できたとして、今の部署で禊を終えて元の部署に戻ることができるのであれば、奏多とうまくいっていた時の環境に戻れますし、それがかなわないのであれば、希望の仕事ができる会社に転職するという手段もあります。

優秀な遥なら「自分がどうしたいのか」を考え、それに向かっていくらでも応用を効かせて奏多とのベストな関係を作っていけるはずです。しばらくは療養をして先のことが考えられるようになったら、奏多に頼るのではなく彼女も輝ける選択をして、彼とのいい関係が築いていけるといいですね。

■頑張りすぎている女子がハッとさせられた恭子のカミングアウト

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恭子(山崎紘菜)は幸せ者ですね。責任感が強いがゆえに、つい自分一人で解決しようと頑張りすぎてしまう性格で、病気のことも選択的シングルマザーとして出産を望むことも、周囲に負担をかけないよう一人で抱え込もうと決意していました。

しかし以前職場でカミングアウトしたように、今回は家族の理解を得ることができ、また安心材料が一つ増えました。

人に相談することってやっぱり大切だなと考えさせられる場面でしたね。人と共有することで自分の肩の荷が下りることはもちろん、自分では気づけなかった点を指摘してもらうことで視野が広まるわけですから。

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また、自分は「相談は相手の負担だ」と考えていても、あなたが一人で抱えすぎて悩んでいる方が相手にとってはつらいことかもしれません。もっと周囲を信頼して頼っていいんです。周囲に気を使い頑張りすぎている女子たちには、今回の恭子の行動はハッとさせられるものがあったのではないでしょうか。

さまざまな展開が降り注ぎ、めくるめくドラマを見せてくれた4人の29歳の人生が垣間見れるこのドラマも次回がラスト。果たしてそれぞれどのような結末を迎えるのか。4人の幸せを願いながら次週を待ちましょう。

(やまとなでし子)