PK戦での敗退に疲れきっていたチーム状態を明かしたクラウチ(C)EFE
 イングランド代表のFWピーター・クラウチは、ワールドカップ準々決勝のポルトガル戦にPK戦で敗れたことについて、「PK戦を戦える状態でないほど疲れていた」ことが敗因であったと語った。

 後半開始早々にFWウェイン・ルーニーが退場し、延長戦を含めて約1時間を10人で戦ったイングランドは、PK戦でフランク・ランパード、スティーブン・ジェラード、ジェイミー・キャラガーの3人が失敗し、ベスト8で姿を消した。ルーニーの退場後、途中交代で精力的に動き回ったクラウチは、PK戦を前にチームメイトの疲れを感じ取っていたという。

「10人で戦う時間がかなり長かった。延長戦を終えた時点で、選手はすべてを出し切った状態だったんだ。PK戦では、明らかに疲れの影響が出てしまっていた」

 過去16年間に行なわれたメジャー大会で、PK戦による敗退を5回経験しているイングランドだが、クラウチはPK戦の準備は万全に行なわれていたと強調する。

「以前はPKの練習を行なわないことで批判を受けていたみたいだけど、今回はドイツ入りして以降、毎日のようにPKの練習をしていた。ただ、練習では疲れのない状態だから…」

 過去最強のメンバーを揃え、優勝候補の一角にも名を連ねていたイングランド。それだけに、長身FWクラウチは「こんな形でワールドカップを去ることになるなんて。チーム全員が優勝を信じていたのに…」と、40年ぶりの優勝を逃したショックを隠せない様子だった。