グラフィックデザイナーの西出弥加さんと訪問介護の仕事をする光さん夫妻は、夫婦ともに発達障害という特性をもちながら結婚。そして、結婚早々から別居という道を選んでいます。お互いに居心地のいい暮らしのために離れて暮らす夫妻ですが、今回は2人のデートについて、つづってくれました。


光さんと弥加さん夫妻

発達障害夫婦が深夜デートをする理由



発達障害同士で結婚した私たちは、お互いが居心地がいいようにするため別居中です。2〜3か月に一度、夫が東京に住む私のところに会いに来てくれます。
先日、夫と深夜に自転車デートをしました。


私たちは人混みが苦手なので、人通りが少ない時間や場所を選んでデートをしています。
聴覚過敏で辛いときも、夜なら音が少なくて相手の声が聞こえやすいので快適です。そしてお昼には見られない景色がたくさんあり、ワクワクします。

普段から夫婦ともに発達障害同士で大変そうに思われますが、苦手なことが似ていると効率よく対策ができて、ストレス回避ができます。そして苦手なことが違っていても、辛さがわかるのですぐに理解しようと努めることもできます。

レンタルサイクルですが、24時間借りられて、大体どこの会社も15分で約70円です。至るところに駐輪ポートがあり、便利です。長時間の利用でも、1日の上限金額が決まっているので安心ですし、携帯で予約ができるので使いやすいです。
私は都内で小回りが効く自転車を重宝しています。それに電車やバスがない時間にも使えますし、タクシーを呼ぶ必要もなく、車やバイクを所持していなくても遠くに行けます。

自転車に乗り始めてからは特に、四季の風や植物の匂いを感じられる機会が増えたので、心も穏やかになりました。
そして筋肉量も増えて猫背がなおり、呼吸もしやすくなって一石二鳥でした。

<文・イラスト/西出弥加 構成/西出光>

【西出弥加さん・光さん】



妻の弥加さんは東京在住の絵本作家、グラフィックデザイナー。1歳のときから色鉛筆で絵を描き始める。20歳のとき、mixiに投稿したイラストがきっかけで絵本やイラストの仕事を始める。オフィシャルブログ「私とリトルさやの徒然日記
」、Twitterは@frenchbeansaya