去年、売上高5億円以上の栃木県内の企業のうち増収増益だったのは前の年より19.5%減り408社で2年連続して減少したことがわかりました。

これは東京商工リサーチ宇都宮支店が去年1月から12月期の決算をもとにまとめたものです。

売上高5億円以上などの調査対象1338社のうち、増収増益だったのは30.5%の408社で、前の年と比べて99社減少しました。

2020年4月以降は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて全体的に減収基調の傾向となり増収増益の企業は2年連続で減りました。

増収増益した408社を業種別でみてみると35.05%を占める建設業は143社と2年連続で最も多く、次いで販売業94社、その他の業種が92社となっています。

前の年の調査では127社で2番目に多かった製造業は79社で大幅に減少、コロナ禍に加え世界的な半導体不足などが影響したとみられます。

金額では408社の売上合計は1兆5,819億円で前の年に比べて16.6%減少しました。

販売業は唯一前の年より売り上げが増加していて、売り上げ規模の大きい小売業者がコロナ禍の巣ごもり需要を取り込んだことが要因とみられています。

増収率ランキングは壬生町の産業廃棄物処分業、友和環境第三工場が増収率345%で最も高くなっています。

東京商工リサーチ宇都宮支店では「今年は年間を通して新型コロナウイルスの影響があり、増収増益企業はさらに少なくなる可能性がある」としています。