去年11月の栃木県知事選挙の告示前に投票を呼びかける違法な文書を送ったとして公職選挙法違反の罪に問われている知事の次男で前の宇都宮市議会議員の公判が23日、宇都宮簡易裁判所で開かれました。

公職選挙法違反の罪に問われているのは福田知事の次男で元宇都宮市議会議員の福田陽被告(37)です。

起訴状などによりますと福田被告は去年11月、県知事選挙の告示前に福田知事を当選させようと別の市議会議員などと3人で共謀し知事の母校のOB会に対して違法な選挙運動文書を送ったとされています。

福田被告は簡易裁判所から罰金20万円、公民権停止3年の略式命令を受けましたが、公民権停止が長いなどとして処分を軽くするよう求めています。

裁判では違法文書が届いたOB会の2人や取り調べをした男性の警察官に対する証人尋問が行われました。

OBらは「文書は投票を直接依頼するような明確な内容ではなかったが、選挙や協力といった単語が記載されていて投票の依頼と認識した」と証言しました。

一方、取り調べをした警察官に対し弁護側は取り調べを受けたOB会員が警察官や警察官の親族であることや供述調書の内容が似通っていることなどを指摘し、処分を決めるもととなった証拠の信ぴょう性に疑問を呈しました。

次回は25日で、被告人質問などを予定しています。