【3男1女の母】料理研究家 Makoさん直伝!ラクしておいしい「夏のスタミナ丼」レシピ

夏休みのお昼ごはんに!栄養満点スタミナ丼レシピ

8月に入り、お子さんが夏休み真っ最中という方が多いのではないでしょうか?

主婦にとっては毎日のお昼ごはん作りは骨が折れるもの。「今日のごはん、何にしよう……」と頭を悩ませているお母さんも多いことでしょう。

そこでお話を伺ったのは、3男1女を育て上げた料理研究家のMako(マコ)さん。お子さんがまだ小さかった当時、家事育児に追われるなかで試行錯誤の末に生まれたというスタミナ丼レシピを教わりました。

「子どもたちが小さい頃の夏休みは、正直言って地獄でした!夏休みがなければいいのに……と思うくらい追い詰められていた時期もありましたね(笑)。特に毎日のごはん作りは本当に大変で、手軽に作れてボリュームのある丼は救世主のような存在でした」とMakoさんは言います。

洗い物が少なく済み、肉や魚、野菜をひと皿でしっかり摂れる丼は、当時よく作っていたんだとか。

「私自身パンや麺類よりもお米が大好き。そのため、ごはんが進む味付けのスタミナ料理は得意なんです。ご紹介するレシピが、たった1日でもみなさんのお役に立てばうれしいです」

教わったのは、まさに子どもたちの成長を大いにサポートしてくれそうなスタミナ丼レシピばかり。食べ盛りのお子さんがいるお母さん、必見です!

1. お肉じゃないの?なんて言わせない。ごはんが進むピリ⾟かつお丼

「ピリ辛味のかつお丼です。子どもたちに魚をもっと食べさせたい、という想いから生まれました。

魚料理はレパートリーに困るし、子どもたちの食いつきもイマイチですよね。肉はいつなんどきでも食べてくれるのですが……(笑)。当時、かつおはタタキにしてよく出していましたが、食べ盛りの子どもたちにとってはパンチが弱い。

そこで肉料理と同じくらいにもりもりと食べてくれるよう、濃い味付けにしてみたところ大ヒット。火を使わないので、夏場はよく作っていましたよ」

「タンパク質や鉄分が豊富なかつおは、栄養満点。たっぷりのねぎとかいわれ大根を添えて、野菜もプラスします。コクのあるコチジャン入りのタレで漬けているので、ごはんがどんどん進みますよ。

漬ける時間は5分程度でOKです。あまり漬けすぎるとかつおの旨味が流出してしまいます。短時間で作れるので、忙しい日に活躍してくれるメニューですよ。仕上げには卵黄をトッピングして、さらにスタミナアップ!」

材料(2人分)

・かつお(刺身用)……250g
・ごはん(炊き上がったもの)……1合分
・焼き海苔(細切りまたはちぎったもの)……適量
・白いりごま……適量
・小口ねぎ……適量
・松の実……適量
・糸唐辛子……適量
・卵黄……2個
・かいわれ大根……1パック
a. コチュジャン……小さじ1杯
a. にんにく(すりおろし)……小さじ1杯
a. 砂糖……小さじ1杯
a. しょうゆ……大さじ2杯
a. しょうが汁……小さじ1杯
a. ごま油……小さじ1杯
・コチュジャン(器に添える用)……適量

作り方

1. (a)の漬けタレを上から順番に小さめのボウルに入れる。粘性の強いものから入れて、液体の調味料で伸ばして混ぜるようなイメージ

2. バットに1のタレを広げ、食べやすく切ったかつおを浸すようにして入れる。時々上下を返しながら5分ほどでタレの味をなじませる

3. 炊きあがった温かいごはんを器に盛りつける。海苔を全体に広げ、白いりごまを散らす

4. 3の上に2のかつおを広げてのせる。中央に小口ねぎをのせ、卵黄をトッピング。かいわれ大根と糸唐辛子を添えたら松の実を散らす。お好みでコチュジャンを添える

2. レンジで作るナムルが肝!野菜たっぷり焼肉丼

「2品目はがっつり焼肉丼。このレシピは、運動会があった日の夜ごはんによく作っていました。

運動会後のごはん作りは、まさに鬼畜の所業ですよね(笑)。子どもたちはたくさん動いてお腹を空かせていますし、同じくお母さんも朝からお弁当を作ったり、準備をしたりとクタクタです。そんなときは、なるべく食べ応えがあって手軽に作れるごはんがいい。

このレシピならごはんをセットして肉を焼き、ナムルもレンジでチンして調味料と和えるだけなので簡単です。

我が家は6人家族だったので、焼肉屋さんに行くと平気で肉を2kgくらい食べてしまうんですよね。外食は勇気がいるので、おうちで肉をたっぷり食べられるメニューは重宝していました」

「時短ポイントはレンジで作るナムル。野菜をレンジでチンするとき、ボウルにペーパータオルを敷き込むことで、野菜から出る水分を吸い取ってくれます。仕上がりがベチャッとなりませんし、水分を切るひと手間が省けておすすめ。味付けには焼肉のタレを使うことで、簡単に味が決まります。

食べ盛りの子どもにとって、肉は大切な栄養源。野菜もしっかり摂れるように、付け合わとしてナムルやサニーレタスをたっぷり盛ります。火を使うのは肉を焼くときだけなので、暑い日でも作りやすいレシピですよ」

材料(2人分)

・牛肉(焼肉用)……10~12枚(250g)
・ごはん(炊き上がったもの)……1合分
・サニーレタス……4枚
・小口ねぎ……1~2本分
・白いりごま……適量
・トマト……1個
・焼肉のタレ(揉み込む用)……大さじ1と1/2杯
・片栗粉……小さじ2杯
・焼肉のタレ(仕上げにまわしかける用)……適量
・コチュジャン……適量
・サラダ油……小さじ1杯

〈ナムル〉
・もやし……1袋(200g)
・ニラ……1/2袋(5株)
・ごま油……大さじ1杯
a. 塩……ふたつまみ
a. にんにく(すりおろし)……小さじ1杯
a. 白いりごま……適量

作り方

1. 耐熱ボウルにペーパータオル(耐熱)を敷いて、洗ったもやしを広げる。その上に、ニラをハサミで4cm程度にカットしながらのせる

2. 1をラップなしで電子レンジ600Wで2分30秒程加熱する

3. 加熱が済んだら粗熱を飛ばしながら、下に敷いたペーパータオルを抜き取る

4. 粗熱が取れたらごま油を全体に回しかける。ここでごま油を入れることで、野菜の水分が出てべちゃっとしない。さらに、(a)の調味料を加えて和える

5. ポリ袋に牛肉と焼肉のタレを入れて揉み込む。さらに片栗粉を加えなじませる

6. フライパンを熱したら、少量のサラダ油をなじませてから5を入れ、肉に焦げ目がつくように焼き付ける。肉質が硬くなってしまうので、焼きすぎないよう注意する

7. 皿にサニーレタスを敷き、ごはんを平たく盛る。その上にナムルを広げて、焼いた肉をのせる。食べやすく切ったトマトを飾り、小口ねぎと白いりごまをひねるようにして全体に散らす。焼肉のタレをかけ、お好みでコチュジャンを添える

3. 食卓が盛り上がる!サーモンとアボカドのちらし寿司風

「最後は少し雰囲気を変えて、洋風にアレンジしたちらし寿司風です。

コーン入りの酢飯を高く盛りつけ、サーモンとアボカドを交互にトッピング。見栄えがよいので、子どもの友達が遊びに来たときに、おもてなごはんとしてもよく作っていましたよ。

丼料理は簡単と言えど、当時は家族6人分を別皿に盛りつけるのが大変で……。このレシピは大皿にドンとのせても華やかなので、盛りつけの手間や洗い物を少なくしたい日はよく作っていました」

「酢飯にはとうもろこしとたっぷりのごまを混ぜ込んでいます。食感がよく、子どもウケも抜群です。サーモンはガスバーナーで軽く炙ってもおいしいですよ。サラダチキンやマグロ、ボイル海老や、生ハムなどで作るのもおすすめ。

トッピングのサニーレタスでごはんと具を包み込めば、ちょっとした手巻き寿司気分も楽しめます。子どもと一緒に楽しみながら食べられるメニューです」

材料(2人分)

・サーモン(刺身用)……約250g
・アボカド……1個
・サラダ菜やサニーレタス……12枚
・ミニトマト……6個
・塩……適量
・こしょう……適量
・マヨネーズ……適量
・わさび……適量
・しょうゆ……適量

〈酢飯〉
・ごはん(炊き上がったもの)……1合分
・コーン缶(缶詰の汁気をきったもの)……70g
・白いりごま……大さじ1杯
a. 砂糖……大さじ1杯
a. 塩……小さじ1/3杯
a. こしょう……適量
a. 米酢……大さじ3杯

作り方

1. 炊きあがったごはんに(a)、白いりごま、コーンを入れ、うちわで扇ぎながら切るようにサックリと混ぜ合わせる

2. サーモンを食べやすくカットし、塩・こしょうをふる。アボカドは皮をむき、1cm幅にスライスする

3. 皿にサラダ菜を広げ、酢飯を盛りつける

4. ごはんの上にカットしたサーモンとアボカドを交互に並べ、マヨネーズを糸状に掛ける

5. 彩りにミニトマトを添える。お好みでわさび醤油をかける

自分がラクできるレシピを増やそう!

スタミナたっぷりで、短時間でできるメニューの数々。子どもだけでなく、夏バテ防止メニューとして家族みんなでおいしくいただけそうですね。

「子育てって本当に大変だけれど、すごく尊いこと。子育て中のお母さんたちは、その尊さに気づいて、今を楽しみながら過ごしてほしいなと思います。

それにごはんって手が込んでいればよいというものではないんです。新鮮な食材を使えば手をかけなくてもおいしくなりますし、ラクできるメニューを増やしていくことも大切ですよ」とMakoさん。

手軽にできるレシピは、ここぞというときにママさんたちを助けてくれるはず。夏休みのお昼ごはんは丼レシピを活用して、家族みんなでスタミナアップを目指しましょう。

取材・文/大瀧亜友美
撮影/宮本信義